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水辺のある番の家
光と風と水と――
納得するまで存分に楽しむ、この時間が貴重。できるだけ妥協せず、こだわりを持って…
ものづくりが大好きで、手づくりにこだわるご主人が、日々の趣味時間について綴ったブログの冒頭の言葉です。一方、奥さまは生きものに深い関心をお持ちで、静岡市の「市民生きもの調査員」として、折りにつけ身近な自然とふれあっています。そんな、効率よりもゆっくりと流れる時間を愛するお二人の共通の趣味が「山」。登山やキャンプに出かけては、自然と親しんでいるといいます。
さて、お二人はもともと市内の戸建て住宅にお住まいでしたが、日当たりが悪く、暑さ寒さも厳しかったため、ずっと住み替えを考えてはいたものの先延ばしになっていたそうです。しかし「年齢を考えると、今が最後のチャンス」(ご主人)とついに決断、お二人で構想を練り始めました。奥さまは「水辺のある風景をつくりたい」、ご主人は「雑木林の中にひっそり佇む、そんなイメージの平屋を建てたい」、そしてお二人揃っての希望は「すべての部屋が南向きで陽光がたっぷり入り、風通しのいい家」でした。
まず候補に上がったのが、カタログで奥さまが一目惚れした平屋のグランツーユー。実際に浜松の「平屋の家」展示場に足を運んだところ「特に外観がイメージ通りで、さらに気に入りました」とのこと。そして他社も含め、家の配置や間取りとともに造園プランを描いてもらった結果、ご主人曰く「ハイムの提案は人工的でなく過度なデザイン性も排した自然の雰囲気を感じさせるもので、これが決め手となりハイムを選びました」。
かくして、奥さまの希望通り、庭にビオトープ(水辺)のある家づくりがスタートしました。
初めは「天井の高い大空間のある家」を希望していたご夫妻ですが、奥さまは「確かに大きな展示場のような家は素敵ですが、そこでの毎日の生活を想像すると何だか落ち着かないような気がして…」。頷くご主人も「何につけても『過ぎたるもの』は僕の性に合わないんですね。暑さも寒さも多少感じるくらいがちょうどいい」と語ります。そんなお二人は「夏でも窓を開けて風を通すだけで十分気持ちがいい家」を目指したそうです。
さて、ご夫妻が今回の家づくりを「大満足」と評する大きな理由のひとつは資金の調達方法です。「最初は全額自己資金で賄うつもりでしたが、二人の老後を考えるとやっぱり不安で」と奥さま。そこで営業担当の伊藤がリバースモーゲージ(高齢者向け住宅ローンの一種)の利用を提案したところ、奥さまは「これなら手持ちのお金を残せておけるから安心」、ご主人も「子どもたちに負の遺産を残す心配がなくなり、精神的にラクになりました」と賛同。こうして資金面での不安も無事解消されました。
2022年末のお引き渡しから約1年半、おおらかな気持ちで暮らしを楽しんでいるEさまご夫妻にこの家の住み心地を伺いました。「朝起きてカーテンを開けると明るい光が射し込み、窓の外には庭の木々や花が見えるんです。自宅にいながら四季の移ろいを感じられる。本当の贅沢とはこういうことなんだと思います」とご主人。さらに「この年になると階段の昇り降りがない平屋での生活はやはりラクですし、どの部屋にいても庭との一体感を感じられるのも平屋の大きな魅力ですね」と語ります。奥さまは「小鳥や近所の猫がビオトープの水を飲みに来るんです。朝食を食べながら動物たちのかわいい仕草を見ていると、『ああ、幸せ~』ってなりますね」。
庭のアオダモの木に取り付けたご主人お手製の巣箱には、番のシジュウカラがたびたびやって来ているといいます。ご主人はしみじみと語ります。
「私たち夫婦も自然が大好きな番。日々、シジュウカラ同様、この家を楽しんでいます」