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音や光、室内環境を考えた寝室づくりのポイント 

睡眠の質を高める家づくりとは?
音や光、室内環境を考えた寝室づくりのポイント 

人生の約3分の1を占める睡眠時間。
その質を高めるために、食事や運動など日常の工夫をしている方も多いでしょう。しかし、実は家の設備・仕様や寝室の間取りも、睡眠の質に大きく影響します。
このガイドでは、快眠を実現する家づくりのポイントをご紹介します。

質のよい睡眠とは?

厚生労働省の発表する良い睡眠の概要(案)のなかの「よくある疑問と回答」では、以下のように回答されています。

「良い睡眠とは、量と質のバランスが保たれ、 心身の健康を促す睡眠が良い睡眠といえます。適度な長さで睡眠休養感があることが良い睡眠の目安ですが、昼間に生じる強い眠気や、睡眠中に目覚める回数なども、良い睡眠かどうかを判断する目安として役立ちます。」

一方で必要な睡眠時間に明確な決まりはなく、成人では6~9時間が適切とされているものの、個人差や年齢、季節などによっても変わるとされています。

日本人成人の5人に1人が不眠症!?

適切な睡眠時間を確保しても、すぐに眠りにつけるとは限りません。
実際、日本人成人の5人に1人が不眠に悩んでいるとされています。

不眠症の怖いところは、夜眠れないことだけでなく、日中に体調不良として現れる点です。
不眠症を長期間放置すると、倦怠感や意欲の低下、さらにはうつ病などの精神疾患を引き起こすリスクもあるため、注意が必要です。

よく眠れる家にするための4つの要素

では、睡眠の質を高め、健康的な生活を送るためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?まずは睡眠の質が高くなる「よく眠れる家」の要素について考えてみます。

睡眠の質を高める要素は主に以下の4つです。

ポイント①部屋の明るさ

明るさを表す単位に「ルクス」があります。
数値が大きいほど明るいことを示しますが、睡眠ホルモンとされる「メラトニン」は、150ルクス以下になると分泌量が高まると言われています。
また、人が落ち着いて眠れる明るさは、個人差はあるものの、おおよそ10ルクス(豆電球の明るさ)から30ルクス(雲一つない満月の夜の明るさ)程度とされています。
人によっては、真っ暗でないと眠れない方もいるかと思いますが(筆者も真っ暗派です)、真っ暗にすると人は無意識に不安を感じ、かえって熟睡できないこともあります。

寝室の照明は電球色に

電球の色には大きくわけて以下の3つのパターンがあります。

  • 「昼白色」:太陽の明るさ・自然光に近い色
  • 「昼光色」:白っぽく青みがかった明るい色
  • 「電球色」:白熱電球に近い暖色系の色

寝室 には、暖かみがあり落ち着きのある「電球色」の照明がおすすめです。
昼光色の青白い光や自然光に近い昼白色は視界をはっきりさせ、脳が活性化されやすく、睡眠を妨げると言われており、寝室には向いていません。

明るさだけでなく、照明の位置も重要

寝室の照明では、明るさや種類だけでなく、照明の位置も重要です。

睡眠前に寝室の照明の光源が直接目に入ると脳が活性化し、寝つきにくくなる可能性があります。
そのため、枕の真上など、仰向けになったときに光源が目に入らない位置に設置するか、間接照明を用いて光源を隠すなど、照明の配置に工夫をしましょう。

ポイント②部屋の温度・湿度

人間は睡眠中に、深部体温(内臓など体内の温度)を下げることでエネルギー消費を抑えるメカニズムを持っています。そのため、部屋が適切な環境でないとこの働きがうまく機能せず、寝つきが悪くなったり寝苦しさを感じたりして、快眠が阻害される恐れがあります。
睡眠の質を高めるためには、「温度・湿度」も非常に重要です。

夏は26-28℃、冬は16-21℃、湿度は季節問わず50%±5%

睡眠の質を高めるためには、寝室の温度を適切に保つ必要がありますが、快適な温度は季節によって異なります。

  • 夏の適温:26-28℃
  • 冬の適温:16-21℃

部屋が暑すぎたり寒すぎたりすると、体温調節がうまく働かず、快適な睡眠が得られません。
エアコンなどの空調を活用して、快適な室温を保つようにしましょう。
湿度については、季節を問わず「50%±5%」程度が理想とされています。特に日本は夏の湿度が高いため、エアコンの除湿機能などを活用して湿度を調整しましょう。

快適な眠りのためには、高気密・高断熱が必須

睡眠に適した温度について述べましたが、快適に眠れる家を実現するためには、家が高気密・高断熱であることが重要です。
いくら部屋を暖めたり冷やしたりしても、家の性能が低ければ、隙間から熱が逃げたり、冷気が入り込んだりしてしまい、快適な睡眠環境を作れません。
また、部屋の環境を整えるために冷暖房費がかさむ恐れもあります。

快適な睡眠環境を実現するためには、一定以上の気密性・断熱性が確保できる建築会社で家づくりを検討することが大切です。

ポイント③音(遮音性)

睡眠の質を高めるためには、音の大きさ(寝室の遮音性)も重要です。
音の単位として目安になるのが「db(デシベル)」です。
数字が小さいほど静かな状態を表し、一般的に就寝時に適した室内の音の大きさは「40db以下」が適切と言われています。
これは「静かな図書館」程度の音の大きさになりますが、屋内外からこれ以上の大きさの音が入ってきてしまうと眠りが妨げれてしまう恐れがあります。

遮音性の高い住宅設備を取り入れる

快適な睡眠を手に入れるためには、遮音性の高い家、遮音性に考慮した設備や仕様、間取りを取り入れる必要があります。

遮音性を高くする設備・仕様
  • 遮音性の高い外壁を採用する(外からの音を防ぐ)
  • 室内の間仕切り壁に遮音性の高いものを採用する(隣室からの音を防ぐ)
  • 窓にペアガラスやトリプルガラス、防音ガラスを採用する
  • 壁や天井を吸音仕様(吸音ボード)にする
  • 吸音性の高い断熱材を使用する
  • 2階に水回りがある場合、配管を遮音設計にする
遮音性を高くする間取りの工夫
  • 家具を壁から少し離す
  • 隣室との間に収納を設ける
  • 音が発生しやすい部屋(水回り、リビングなど)と寝室の距離を取る

音は振動として壁を伝わって響くため、家具を壁から少し離してあげることで壁と家具の間に空間ができ、音が伝わりにくくなります。

また、どうしても音の生じやすい空間が寝室の横に来てしまう場合は、部屋の間に収納を配置して音源からの距離を取ると良いでしょう。

現在の住まいでも簡単にできる音対策

上記の設備や間取りは新しくマイホームを建てる際に考慮したいポイントですが、現在の住まいでも簡単にできる音対策もあります。

  • 遮音カーテンや吸音カーテンを採用する
  • 厚手の絨毯を敷く
  • 吸音材を壁に貼る

外からの音の対策には音を反射させる「遮音カーテン」、室内での大きな音の対策には音を吸収しやすい生地を使用した「吸音カーテン」を採用することで対策が可能です。
また厚手の絨毯も同様に音を吸収する効果が見込めるため、室内の音対策としては有効です。

壁に貼る吸音材もおしゃれなインテリアとしての利用でき、おすすめです。
外部の音や内部の音どちらを対策したいかに応じて、素材を選ぶと良いでしょう。

ポイント④:空気環境

睡眠の質を高めるには、温度や湿度だけでなく、空気環境を整えることも大切です。

例えば、ホコリやダニ、花粉、VOC(揮発性有機化合物)などのアレルゲン物質は、睡眠を阻害する要因となります。
ホコリやダニの死骸やフンを吸い込むことでアレルギー性鼻炎や喘息を引き起こす可能性があり、花粉も咳や鼻水、頭痛、倦怠感、不眠などの症状を誘発します。
また、VOCも鼻水や喘息、めまいなどのシックハウス症候群のリスクを高めます。

空気環境を保つための対策

空気環境を保つには、まず定期的な掃除と寝具の清潔な管理が重要です。
清潔に保つことでホコリやダニのリスクを抑えられますが、毎日掃除するのは難しいため、以下のような対策も有効です。

  1. 外部からの花粉や黄砂などの有害物質の侵入を抑えること(第一種換気の導入)
  2. 室内のアレルゲン物質を排出する換気システムの設置(第一種換気の導入)
  3. ホルムアルデヒドなどのVOC発散量の少ない建材を使う住宅会社の選択

これらの対策は、快適に眠れる家づくりの重要な要素となります。

住宅の換気システムについて詳しく知りたい方はこちら

調湿や脱臭効果のある内装材の採用

寝室の空気環境をよくするために、調湿や脱臭効果のある内装材を採用するのも1つの選択です。
例えば調湿・消臭・シックハウス対策効果のあるLIXILの内装用壁材「エコカラット」はインテリアとしてもおしゃれになります。
そのほかにもコストはかかりますが、自然素材の珪藻土(けいそうど)や漆喰(しっくい)を採用することで空気環境を整えられます。

睡眠の質を高めるワンポイント

ここまでご紹介したポイントに、さらに工夫を取り入れることで、睡眠の質を一層高めることができます。

リラックス効果の高いインテリアカラーを採用する

色には種類によってリラックス効果を与えるものもあれば、緊張感や興奮を促しやすいものもあります。

寝室に適した色は「ブルーやグリーン、ベージュやブラウン」といった自然に近い色(=アースカラー)で、これらは「リラックス感」「安心感」を与え、緊張を和らげるためおすすめです。
一方で、赤やオレンジ、紫などの色は脳を活性化させ、興奮を促す作用があるため、くつろぎたい寝室には適していません。

色の使い過ぎには注意!

人は、さまざまな色が混ざった空間では、落ち着きにくく、疲れやすさ感じるようです。
寝室に適した色であっても、使い過ぎには注意しましょう。
ベースカラーを決め、その上で1~2色をプラスする程度にまとめるのが理想です。

窓やドアの配置、ベッドとの関係も考える

窓の性能にもよりますが、ベッドと窓が近いと冬場に冷気が伝わったり、外の音が気になり、睡眠の妨げになる恐れがあります。
また、枕元に窓があると、カーテンの隙間から光が漏れる可能性もあるため、特に夜勤や交代制勤務の方は注意が必要です。

合わせてドアとベッドの配置も考慮しましょう。
ベッドに横たわったときに頭の位置がドアに近いと、視線が気になって眠れない場合があります。
枕元が壁に接するようにレイアウトすることで、外気の影響を受けにくくなり、睡眠の質の向上が期待できるでしょう。
このように、ちょっとした工夫で寝室環境を整え、快適な眠りをサポートしましょう。

セキスイハイムの「睡眠の質を高める家づくり」への取り組み

独自の遮音設計が快適な睡眠環境をサポート

外からの騒音をブロック

立地条件によって、車や電車の音、犬の鳴き声など、騒音の種類はさまざまです。
セキスイハイムの家はどこに建てても快適に暮らせるよう、外壁・開口・屋根のすべてにおいて高い遮音性を実現しています。

室内の生活音をブロック

子どもが走りまわる音や上階の生活音は下階に響きやすいもの。
セキスイハイムは床の遮音性に加え、間仕切りや排水管の遮音性を高めることで、あらゆる生活音を抑制。室内の生活音をおさえます。

室内の空気環境を整えるセキスイハイムの「快適エアリー」

快適エアリーは、セキスイハイムが提案する熱交換機能付きの第一種換気システムです。
高性能3層フィルター(※1)を介し、1カ所から外気を取り込むことで花粉や0.3㎛以上の微粒子を99.97%捕集(※2)、外からのアレルゲン物質の侵入を防ぎます。
また、キレイな空気が常に部屋を循環することになるため、アレルギー反応を大幅に軽減。寝室の空気環境を整えることができます。

※1:フィルターのメンテナンスは2.3カ月に1度、プレフィルターに掃除機をかける程度です。HEPAフィルター、NO2フィルターは性能を確保するために5年に1度(目安)の交換が必要(有償)です。
※2:花粉粒径は10㎛以上を想定、大気塵0.3-0.5㎛の捕集率測定結果(東レ㈱調べ)数値はお引き渡し時のフィルター初期性能を示しています。

VOCも安心のF☆☆☆☆建材を使用

セキスイハイムでは「F☆☆☆☆」(エフフォースター)というホルムアルデヒドの発散量が最も少ない建材を使用しています。
また、建材だけでなくそのほかの部材も、独自基準により厳選した材料を使用。

この取り組みも質のよい睡眠を生み出す空間につながっています。

いかがでしたでしょうか?
この記事を参考にぜひ睡眠の質を高める家づくりを実現してください。
また、詳しく相談、体験してみたい方はお気軽に最寄りのセキスイハイム東海の住宅展示場や分譲住宅までご来場ください。
こちらの記事では伝わりきらない住み心地や雰囲気をご体感いただけます。

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