「夢のマイホーム」を実現するにあたり、動線計画が非常に重要になります。(動線とは)しかしそれは1つの動線を配慮するだけでは叶いません。よく言われる「家事動線」以外にも重要な動線はさまざまあります。
そのなかでも今回は「生活動線」について、間取りの実例を交えて、検討時のポイントやコツを解説していきます。
生活動線とは
「生活動線」とは、その家で生活をしている人が家のなかを移動する際に通る経路全般のことを指します。
朝起きて寝室から顔を洗いに洗面室へ、リビングからトイレに行く、子ども部屋からお風呂に入りに行くなどその種類は多岐にわたり、家族の数が多いほど動きの種類も増えます。
生活動線が配慮されていないと家のなかの動きに無駄が生まれ、ストレスを感じてしまう原因にもなりますので注意が必要です。
【実例解説】生活動線に配慮した間取りで家族の暮らしを快適に
セキスイハイム東海で生活動線を工夫した建築実例をご紹介します。
建築実例:「リビングとトイレ」、「玄関とキッチン」の生活動線
- リビングと2階をつなぐ階段。2階からの階段の降り口が家の中心となるため、各居室からアクセスしやすい間取りにしている
- リビングとトイレの距離を近くすることで、家族の集うリビングで過ごしている際に利用することが多いトイレへの移動をしやすくしている
- 玄関からキッチンまでの距離も短くすることで、日常生活のなかの買い物をしてから収納スペース(主に生鮮食品)へ荷物を運ぶ手間を軽減している
- 小さなお子さまが、「外で遊んで泥んこになって帰ってくる」ことに備えて、玄関ホールから洗面脱衣室までの距離も配慮
生活動線を検討する際の3つの工夫ポイント
1:家族それぞれの一日の動きを書き出してみる
生活動線とは前述したように生活するうえでの経路全般を指します。
そのため、家族の数が多くなればそれだけ動線の種類が多くなります。
小さなお子さまであれば、「外で遊んで泥んこになって帰ってくる」ことを想定する必要があります。高齢の家族がいる場合は、居室からトイレや水まわりまでの距離を短くすることが重要になります。
家族それぞれの一日の動きについて書き出してみることも間取りづくりのヒントになります。
2:家事動線との交差を避ける
家族全員の動きである「生活動線」は、家事全般をこなすために通る動線である「家事動線」となるべく交差しないようにすることもおすすめです。
仮にお母さんが朝、バタバタと料理・洗濯・身支度を同時にこなしているとします。するとキッチン⇔洗面所⇔バルコニー⇔ウォークインクローゼット、このような動きが発生することが考えられます。
その動線の途中にトイレがあるとどうでしょうか?他の家族がトイレ待ちで渋滞をしているとその横を通過することができず、無駄な待ち時間やすれ違うためのストレスが発生してしまいます。
解消策としては、「回遊性のある間取りにして他の移動ルートを設ける」、あるいは「トイレを2箇所設置してトイレ渋滞を分散させる」などが挙げられます。
3:生活動線にも優先順位をつける
家族の数だけ増える生活動線ですが、「優先順位づけ」も重要です。
なぜなら「間取りをつくるうえで近くになる部屋と遠くなってしまう部屋は必ず存在する」からです。
今の生活のなかで困っていること、解決したいことが何なのかを考え、そのなかでも改善したい順番に優先順位をつけていきましょう。また、優先順位づけは、必ず家族1人で行うのではなく、家族みんなで話し合って決めることが大切です。
家族全員のマイホームに求める希望や課題を捉え、優先順位の高いものからなるべく間取りに取り込んでいけるように検討してみましょう。
家族の意見をまとめ、間取り作成のプロに依頼しよう
ただし、プロが良い間取り提案ができるかどうかは、そこに住む皆さんの生活スタイルやご要望をしっかりと理解できているかどうかによって決まります。
何も検討せずにお願いするのではなく、今回の記事で伝えたようなことが家族で共有化され優先順位づけしたものをお伝えいただければ、それを考慮した間取り作成をしてもらえますし、提案された間取りに対して、皆さんが良いかどうかの評価もしやすくなります。
みなさまの夢のマイホームが最高のものとなりますように!
セキスイハイム東海の間取りプランニングサービス
他の動線について詳しく知りたい方へ
間取り設計時に気を配るべき動線は他にも4つあります。
それぞれの動線検討ポイントが気になる方は下記ページをご覧ください。
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