「夢のマイホーム」を実現するにあたり、動線計画が非常に重要になります。(動線とは)しかしそれは1つの動線を配慮するだけでは叶いません。よく言われる「家事動線」以外にも重要な動線はさまざまあります。 そのなかでも今回は「衛生動線」について、間取りの実例を交えて、検討時のポイントやコツを解説していきます。
衛生動線とは
生活動線にも含まれますが、そのなかでも特にトイレや浴室へ移動する経路に注目したものが衛生動線になります。トイレの配置によっては来客時に使いにくいことやトイレの音が生活空間に聞こえて不快というケースも考えられます。
また最近ではニューノーマルな時代の到来により来客者へ手洗いをうながすケースも増えてきております。必要に応じて検討しましょう。
【実例解説】ニューノーマルな時代に配慮。忘れてはいけない『衛生動線』
セキスイハイム東海で通勤動線を工夫した建築実例を1つご紹介します。
建築実例:水まわりをなるべくまとめる。トイレの位置への配慮の間取り
- 水まわりをなるべくまとめつつ、トイレの位置に配慮
- トイレは家族の集まるリビングからのアクセス・来客者が使いやすい客間からのアクセスを考えつつ、においや音に対する不快さを感じない位置に配置
- 玄関に来客者がいることで家族が1階のトイレが使いにくい場合でも、リビング内階段から2階にあがり2階のトイレを使用することが可能になるように配置
衛生動線を検討する際の3つの工夫ポイント
1:まとめることで効率化もできる水回り。ポイントはトイレの位置。
水まわりはなるべくまとめることで家事の効率化を図ることができるため、まとまっていることが基本的には望ましいのですが、その際に難しいのがトイレの位置です。
トイレは使用頻度の多さや衛生面への影響を考えて配置しないと住んでいて不快さを感じてしまう可能性があります。
日常的に使いやすい位置にあること、リビングやダイニングに面した位置にはなるべく持ってこないことなどの配慮が必要です。
どうしても位置が難しい場合は玄関横に配置するのが無難です。
ただし、来客時には使いにくいため、その場合は2階のトイレが使いやすいような位置にくるよう配置しましょう。
2:トイレの位置について検討すべき個別ケース
先に述べたようにトイレの位置には注意が必要です。そのなかでも以下のようなケースの場合は特に気をつけましょう。
家族に高齢者がいる場合
トイレの頻度が多くなること、トイレまで移動すること自体が大変なことも想定されるため、寝室からなるべく近くに配置しましょう。
2階のトイレが階段のすぐ横になる場合
夜間トイレに行く場合に寝ぼけた状態である可能性や眼鏡・コンタクトを外し、うまく見えない状態で行くことも考えられます。階段の降り口とトイレのドアが横並びになっている場合間違えて転落してしまうことも考えられます。
そもそも階段とトイレが横並びにしないようにすることが望ましいですが、並んでしまう場合は転落防止のため足元灯などを設置する、廊下の照明スイッチの計画と合わせて配慮するなどしましょう。
3:玄関手洗いスペースでニューノーマルな時代に対応する
ニューノーマルな生活スタイルへの変化と合わせて、最近トレンドとなっているのが玄関手洗いスペースです。コロナウイルスの蔓延により手洗い・うがいが励行されるようになり、外から帰ってきた子どもだけではなく、来客者が使用することも多くなったことで選ばれるようになってきました。
来客者も家族も気兼ねなく使えるという点では大変良いですが、玄関はお客様にとっては1番最初に目につく場所です。
水まわりは汚れやすい場所でもあるのでキレイな状態をキープできるかという観点からも検討が必要です。
家族の意見をまとめ、間取り作成のプロに依頼しよう
ただし、プロが良い間取り提案ができるかどうかは、そこに住む皆さんの生活スタイルやご要望をしっかりと理解できているかどうかによって決まります。
何も検討せずにお願いするのではなく、今回の記事で伝えたようなことが家族で共有化され優先順位づけしたものをお伝えいただければ、それを考慮した間取り作成をしてもらえますし、提案された間取りに対して、皆さんが良いかどうかの評価もしやすくなります。
みなさまの夢のマイホームが最高のものとなりますように!
セキスイハイム東海の間取りプランニングサービス
他の動線について詳しく知りたい方へ
間取り設計時に気を配るべき動線は他にも4つあります。
それぞれの動線検討ポイントが気になる方は下記ページをご覧ください。
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つくり上げてきた無数のプランと、そこにあるストーリー
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