念願のマイホームいざ完成して住んでみたら失敗・後悔がたくさんなんて悲しいですよね。
しかし、「3回建てないと理想の家が建たない」とも言われるくらい、注文住宅は失敗・後悔しやすい点が多いです。
周辺環境や間取り・予算・設備等がある程度決まっている建売住宅と違って、注文住宅の場合はすべてを自ら選ぶことが可能です。
言い換えると建築会社や不動産業者のサポートはありながらも、「自ら選ばないといけない」のが注文住宅になります。
何度も家を建てたことある人であれば、前回の失敗をもとに新しい家は失敗しないようにと考えることが可能ですが、多くの方がはじめての家づくりのため、何に気をつけたらいいのかすべてを想像するのは困難です。
だからこそ、注文住宅建築の先輩たちがどのような点で失敗や後悔したかを知っておくことは自らの家づくりにとっても大変貴重な情報です。
こちらの記事では実際に起こったさまざまな失敗例を、ジャンル別に紹介していきますのでぜひ注文住宅づくりに参考にお役立てください!
【予算・見積もり・住宅ローンほか】お金にまつわる失敗・後悔ポイント
まずはじめに、「お金にまつわる」失敗・後悔ポイントを予算計画、見積もり、住宅ローンに分けて紹介していきます。
予算の失敗・後悔ポイント
土地・建物、どちらかだけ先行してしまい失敗
建て替えや土地をお持ちで新築する場合は建物価格+諸経費で家は建ちますが、土地から検討する場合は注意が必要です。
建物のことはまだあまり考えていないが、ものすごく気に入った土地が見つかったため、契約。しかし、土地が思った以上に高く、予算的に建物で妥協。
結果的に建物のほうに予算をかけられなくなり、満足のいくものにならず後悔…。こんな話をよく聞きます。
もちろん逆に建物ばかり先行するのもよくありません。 注文住宅は土地・建物どちらも大事。バランスよく考える必要があります。
友人や同僚の意見に影響されすぎて失敗
家づくりの身近な相談相手として友人や同僚から意見を聞くことは大変参考になります。
それ自体は非常に良いことなのですが、「○○さんがいくらだったからうちも同じくらいに」と安易に予算を考えるのはオススメできません。
友人・同僚は年齢こそ近いといえど家族構成も違えば、生活スタイルや普段の支出、貯金の考え方などすべてが一緒ということはありません。
そのため友人・同僚の意見は参考程度にとどめ、自分たちの家族それぞれのライフプランを考えることが重要です。
初期費用だけしか考えず、ランニングコストを無視してしまい失敗
初期費用だけを考えて、ローン金額を設定し住宅を建築した結果、メンテナンス費や税金など賃貸の時には必要のなかった負担で支払いが大変になるというケースもあります。
必ず、固定資産税がどのくらいかかるのか、保証期間がどのくらいあるのか、何年後にどの程度のメンテナンスがかかるのかも確認しておきましょう。
特に屋根・外壁の塗り替えには使用している塗料にもよりますが、10年~20年おきに100万円以上の再塗装費用が掛かることがあります。
毎月のローン返済だけでなく、毎年掛かる税金のことや定期的に必要になるメンテナンスコストも含めた資金計画を建てましょう。
メンテナンスコストは建築方法によっても差があるため、候補としている建築会社から初期費用だけでなくメンテナンス費用についても確認し、価格比較してみましょう。
見積もり、資金計画の失敗・後悔ポイント
契約後に金額大幅アップ!?見積もりの甘さで失敗
注文住宅を検討する際に多くの方が複数の住宅会社を検討するのではないでしょうか?
複数の中から最終的に1社を選ぶにあたり、性能だけではなく、金額も重要な選定ポイントです。
気をつけなければいけないのが契約時の金額と、建築完了時の最終金額が大幅にずれてしまうというパターンです。
契約前は複数の建築会社の間取りや家の作り方・性能の比較をしますが、目の前に提示された総予算の金額に目が行きがちです。
あの会社は4500万だったが、この会社は4000万だった安いラッキー!と安易に考えると失敗します。
なぜなら、その2社の見積もりの前提条件が同じ可能性は少ないからです。
- インテリアの予算はどういった根拠でいくら予算取りしているのか?
- キッチンやお風呂などのグレードはどうなっているのか?空調・換気設備はどのようなものなのか?
- 太陽光や蓄電池・食洗器・乾太君などの設備の金額は入っているのか?どの程度の容量なのか?
- 地盤改良工事の予算はとってあるのか?その根拠となるデータはあるのか?
- 基礎・外壁・屋根の仕様はどうなっているのか?
- エクステリア(外構)の予算はどういった根拠で、いくら予算取りしているのか?
このあたりは必ずチェックが必要です。
安いと思い契約したが、4000万円の会社の見積もりは、インテリア・エクステリアの予算取りが少なく、地盤改良工事の金額も入っていませんでした。
具体的に仕様の検討をした結果、あれもしたい、これもしたいと、予算が大幅アップとなり、さらには地盤改良も調査の結果必要となり、結局総額が4500万円にふくらんでしまった・・・。
こうした失敗をしないために、予算の総額だけでなくその中身のチェックと根拠を確認しましょう。
支払いに不安を感じ、設備投資をケチりすぎて失敗
なるべくローンの金額を小さくしたいと考え、「住めれば十分」と設備や仕様を最低限のものに。
結果住んでみたら、「あれがあれば…」「これが足りない…」と後悔してしまうケース。
金額が上がりすぎてしまうのも問題ですが、これはこれで失敗です。
全てのグレードを上げたり、オプションを追加したりする必要はありませんが、完成後の暮らしを考え、こだわるところには費用を掛けることも満足度を向上させるためには重要なことです。
特に外壁・屋根など外装材の種類やキッチン・お風呂や太陽光発電などの住宅設備は後から追加・変更しようとすると手間も費用も大きな負担となるため、変更が難しい点ほど事前によく検討しておきましょう。
自己資金・住宅ローンの失敗・後悔ポイント
実際に資金計画が決定したら住宅ローンの本審査をおこない、ローン契約を結びます。しかし、この住宅ローンの考え方や選び方にも失敗・後悔ポイントがたくさんあります。
自己資金(頭金)を貯めすぎて失敗
住宅ローンを組むことに対し、漠然とした不安から、自己資金(頭金)を貯め、少しでもローン額を抑えて家を建てたいという方も少なくありません。
しかし、一生懸命貯めている間にローン金利があがってしまい、結果支払額の方が高くなってしまったというケースもあります。
最近は住宅ローンの金利も安く、住宅ローン減税の仕組みあります。必ずしも自己資金を多く使ったり、またそのために時間を使ってお金を貯めたりする必要はありません。
特にアパートに住んでいる方は自己資金を貯めている間も家賃を負担しているため、早めに検討することも1つの解決につながります。
計画性のないライフプランで失敗
- 住宅ローンの審査に影響するとは知らずに住宅建築前に車をローンで購入してしまった
- スマホ代金の支払い滞納があり、結果ローンが通らなかった
- 不摂生から病気に。健康状態が影響してローンを組めなかった
住宅ローンの審査は思ったよりもシビアです。
車などの大きなローンもそうですが、最近で多いのはスマホの分割払いや奨学金返済など。これらの支払いも住宅ローンの審査に影響します。
年収に対して「これくらいは借りられるだろう」と思って審査をしてみたら、これらが影響して希望額に届かなかったというケースもよく聞きます。
さらにそれらの代金の支払い延滞などが続いてしまうと返済能力がない人と判断され、いわゆる「ブラック」とされてしまい、住宅ローンが通らないこともあるため注意が必要です。
また不摂生だけが理由ではないですが、健康状態に不安がある人はローンを貸す側としてもリスクがあるため、審査が通りにくくなってしまいます。
結婚や出産、子どもの独立ほか家を建てる人によってタイミングはさまざまですが、生活スタイルの変わり目が家づくりのタイミングとなることが多いため、そういった際に、どこにお金を使っていくか家族で相談をしておくと、いざというときのトラブルを減らすことが可能です。
FP(ファイナンシャルプランナー)に相談して、ライフプラン(生涯の資金計画)を具体的に書き出してみるのもおすすめです。
【土地選び】の失敗・後悔ポイント
次に土地選びの失敗・後悔ポイントです。土地から探して住宅を検討されている方は、以下のような点も注意しておきましょう!
立地や環境面での失敗・後悔ポイント
そんな法律があるの?法規制を知らずに失敗
閑静な住宅地にいい土地が!
少しスーパーやコンビニなどには遠いが、緑の多い街並みに惹かれて購入。
実際に間取りを提案してもらったところ、建ぺい率/容積率という法規制により建築面積に規制が…
思ったような間取りをつくれずに解約。手付金も戻らず…
このような失敗も少なからず起こります。
不動産屋の多くはいい土地を提供しようと仕事をしてくれますが、一部の不動産屋は土地を売ることが目的となっており、どのような家を建てるかまで考えずに勧めてくることもあります。
法規制について学ぶことも大切ですが、こうならないためにも、土地探しから目当ての建築会社に相談して、家を建てることを目的にした土地を選べるようにしましょう。
こんなにうるさかったっけ?周辺環境の下調べ不足で失敗
インターネットで土地の候補を見つけて休日に土地見学。
見に来てみたら日当たりもよく閑静で落ち着いていて気に入り即契約。
家が完成し住みはじめたところ、平日は交通量が多く、騒音がうるさくて落ち着いて生活ができない。泣く泣く売却に踏み切るも、思うような金額で売れず…
そんな後悔したくはないですよね?
これから長い間住むことになる場所。簡単に決めてはいけません。
- 歳を取ったときにバスや電車などの交通公共機関で移動がしやすいか?
- 学校までの距離は?
- 通学路に危険なところはないか?
- 日常の買い物に不便はないか?
- 平日・休日・夜間それぞれの環境の違いは?
- 自治会や祭事などの状況は?
- 地盤の強さや災害時に安心か?
- 隣・近所に変な人はいないか?
注意点を挙げだしたらキリがありません。
これらの情報を自分たちの足で色んな時間に確認するのも大切ですが、すべて調べるには無理があります。
営業担当や不動産業者などに相談して情報収集し、可能であれば担当経由で近隣の方にお話を聞いてもらうなどすると安心です。
タイミング・スピード感での失敗・後悔ポイント
検討している間に先を越されてしまった…その後いい土地が出てこなくて後悔…。
一方で土地選びはタイミングも非常に重要です。
いい土地は自分たちだけではなく、みんな探しており、人によっては何年も前からその地域で土地を探し続けている人もいます。
さまざまな選定条件があるなかで100点満点の土地が出てくること、またそれを見つけてタイミングよく購入できるということはまずないと思ってください。
50点、60点、70点、もっといい土地が出るのではないかと思っているうちに他の人がその土地を購入してしまうということが頻繁に起こります。
前述した内容に反しますが、いいところがあったらすぐ決めないといけないのもまた事実です。
そのためにも事前に優先すべき土地の条件リストなどを家族で話し合って決めておき、〇項目当てはまったら買おうなどの条件を決めておくことをオススメします。
日当たりは少し悪いが、吹抜けや2階LDKにして解決、人通りが多いが、中庭にして目線を遮るなど、例え土地の点数が低くても、建物である程度カバーできることも少なくありません。
どんな暮らしがしたいか?何を優先したいか?
これを明確にしましょう。
- 学区
- 交通の便(駅から●●分以内)
- 日当たり(南接道・東接道・角地など)
- 買い物の利便性
- 地盤の強さ、災害への強さ(浸水地域などのハザードマップ情報)
- 道路幅員
- 大型分譲地
- 自然環境
- 土地そのものの広さ(60坪以上、クルマ4台置きたいなど)
- 金額の上限
そのほかにも注意しておくべき土地探しのポイント
建築条件付きとは?建築会社が選べなくて後悔…。
「建築条件付き土地」という言葉を聞いたことありますでしょうか?
建築条件付き土地とは、指定した建築会社にて家を建てるという条件つきで販売されている土地のことを指します。
一般の土地の場合は、どこの建築会社でも家が建てられるのに対し、建築条件の付いた土地では、基本的には販売している建築会社で家を建てることが条件になっています。
何区画かがまとまって分譲されているいわゆる分譲地で建築条件付きとなることが多いですが、このような条件がある土地では希望の建築会社で建物を建てることができないため注意が必要です。
ただし、一部土地費用にプラスして費用を支払うことで建築条件を外してくれる建築会社もあるため、個別で確認してみるようにしましょう。
【建築会社選び】の失敗・後悔ポイント
理想の注文住宅を建てる上でパートナーとなる建築会社選びは重要なポイントです。
しかし、ハウスメーカーから工務店、ビルダーや個人の設計事務所まで幅広く、建築会社選びで失敗や後悔をしてしまう人も少なくありません。
どのような点に注意するべきか見ていきましょう。
営業担当スタッフにまつわる失敗・後悔ポイント
注文住宅において相談する営業担当者は出来る建物に大きく影響を与えます。
担当営業が頼りにならず…信頼して任せられない
営業担当者に知識や提案力が必要なのはもちろんですが、以下のようなことがあった場合は注意が必要です。
- 一方的に提案するばかりでお客様の希望を聞かない
- 約束を守らない(期日、時間、連絡など)
- レスポンスが遅い
- メリットばかりでデメリットを話さない
- 分からないことがあっても持ちかえらない(その場しのぎで適当なことを言う)
ほかにもいろいろとありますが、コミュニケーションが取れない営業担当者が相手だと理想的な家づくりは難しいといえます。
上記のような担当者の場合、営業担当に伝えたのにそれが、設計や工事担当に伝わっておらず、違う仕様のまま工事が進んでしまうということも起こりえます。
また打合せの内容もメモに残しておらず、「言った言わない」でもめてしまう事態になると最悪です。
大切なポイントは自身でもメモを残すなど気をつけるようにしましょう。
担当が信頼できない場合は別の建築会社を検討する、またそこの会社を気に入っている場合は、思い切って担当を変更してもらうように担当の上司に相談することなども検討してみましょう。
また、気に入った建築会社で家を建てている友人・同僚などがいる場合は、担当者を紹介してもらうことも信頼できる担当者と巡り合う方法のひとつです。
建築会社の探し方・選び方に関する失敗・後悔ポイント
建築会社や担当者に問題があることもありますが、自身の建築会社の探し方や選び方に起因して失敗してしまっているケースも少なくありません。
価格だけで選んで失敗…後からお金がたくさんかかってしまった
見積もり・資金計画の際にも伝えましたが、価格だけで選ぶのは危険です。
安いには安いなりの高いには高いなりの理由があります。
価格だけで選んだ結果、耐震性や耐久性に不安が残ったり、暑い・寒いなどの住み心地の悪い家になってしまったりすることもあります。
また、住んでから外壁の塗り替えや屋根の葺き替えなどコストがかさんでしまい、結果的に高くなってしまったという失敗は本当によくある失敗例となります。
ライフサイクルコスト(生涯にわたるコスト)まで考えて建築会社を選ぶようにしましょう。
片っ端から見学・相談…よくわからなくなって疲れて妥協
先にもお伝えしたように建築会社は数多くあります。
例えば総合住宅展示場だけで見ても数十社の会社が出展しています。それを何の事前情報もなしに片っ端から見ていくのはオススメしません。
見学だけであればまだいいですが、数多くの会社から提案を受けようとすると時間も労力も大変なものになります。
毎週末打合せでへとへとになって疲れてしまった挙句、最終的には妥協して建築会社を決めてしまうという失敗例も少なくありません。
ある程度事前に調べ、目星をつけた2-3社で比較検討していくのが現実的です。
友人・同僚の紹介で断り切れずに我慢して契約。結果満足いくものにならず後悔…
友人・同僚などが信頼してまかせた建築会社や担当者を紹介してもらうこと自体は良いことです。見学に行ってたまたま接客してくれた担当者に比べ、素敵な担当者に出会える可能性は高いといえます。
しかし、その担当者が必ずしも自分たちにあうかというと、そうではありません。
紹介してもらったからと断り切れず、遠慮や我慢をして話を進めるのは紹介者にとっても望むものではないと思います。
そういった場合は、紹介者にきちんと筋を通したうえで他の建築会社も検討し、自分たちに合う建築会社や担当者を選ぶようにしましょう。
【お庭・外構工事】の失敗・後悔ポイント
建物の仕様はもちろんのこと、それをより魅力的に見せる外構計画も重要な家づくりの要素です。そんなお庭や外構計画など外まわりの失敗・後悔例を紹介します。
外構計画での失敗・後悔ポイント
外構計画があとまわしになってしまうことで起きる失敗・後悔ポイント
- 防犯も考え建物のまわりを砂利に。砂利の下に防草シートも敷き、問題なしと思ったが住んでみたら思った以上に雑草が生えてきた
- 玄関ドアの横に照明もあるし、費用も抑えたいから屋外照明の設置を中止。しかし、夜になると思ったより暗く、防犯面の不安から気持ちも暗くなってしまった
- 建物の前に大きな庭が取れるため、アウトドアを楽しもうとウッドデッキ(タイルデッキ)を設置。しかし、目の前の道路が思った以上に人通りが多く、恥ずかしくてほとんど使わない空間に
- 建物と道路が近いので目線が気になり、高めの塀を設置。外からの目線がカットできて安心と思ったが、外から目線が入りにくいのをいいことに空き巣に入られてしまった。
- 建物の大きさや配置を優先させた結果、駐車場が停めにくい位置に。毎日の車の出し入れも大変だし、玄関からも遠く買い物の度に苦労
などなど外構計画の失敗はまだまだありますが、多くのケースでは、建物が優先され、外構があとまわしになってしまうことで起こっています。
道路や隣地との関係など敷地の特性を理解し、建物とトータルで計画するようにしましょう。
自転車や車などは家族の成長によって台数や大きさが変わることもあります。
また植えた植栽やカーポートなどの外構部材は定期的なメンテナンスも必要になります。 そういったことも考慮し、計画するようにしましょう。
理想と現実は違った…植栽や庭づくりにこだわりすぎて後悔…
念願のマイホームだからと高木から低木、天然芝など充実した植栽を計画。
四季の移ろいを感じられる素敵な家が完成したと大満足!
しかし住んでみたら天然芝の手入れや枝の剪定、落ち葉の掃除など四季のうつろいを楽しみつつもその手間の多さに苦労してしまうといった事例があります。
もちろん住んだ後の手入れも含めて楽しめる方には不要な心配ですが、共働き子育て世帯など中々時間の作れない方はやりすぎてしまうと苦労してしまうかもしれません。
天然芝を人工芝にする、落葉樹ではなく、常緑樹を選ぶなど手間のかかりにくい植栽計画を提案してもらうよう外構業者に相談してみましょう。
外構予算の後回し問題
先にも伝えていますが、外構計画は建物の計画に対し、後回しにされてしまうことが多くあります。
建物にこだわりを詰め込んだ結果外構に回す費用が取れずに、最低限駐車場にコンクリートだけ敷いて終わり。緑もなく、殺風景な印象になってしまった。
そんなことがよく起こります。
手入れが面倒・駐車場をどうしても確保しないといけないなど理由があれば良いですが、本当はこだわりたいのに予算がないため、どうにもできないとなってしまうと話が別です。
事前に外構計画にて達成したい希望を書き出し、家の計画と合わせて予算を立てられるように検討しましょう。
【間取り】の失敗・後悔ポイント
注文住宅の失敗で多いのは何といっても間取りにおける失敗・後悔です。
すべての生活イメージを想定するのは難しく、また家族の変化もあるため、当時は問題なかったものが急に不満に変わったりすることもあります。
予算や敷地の大きさなどからどうしようもできないこともあるでしょう。
すべて回避することは難しいですが、どんな失敗・後悔があるかを知っておけば自身のマイホーム計画の際に活かすことが可能です。
空間別で紹介していきますので間取りづくりのヒントにしていただければ幸いです!
玄関の失敗・後悔ポイント
玄関から照明のスイッチまでが遠かった…夜暗い中でスイッチを探すのが大変
夜家に帰ってきて、家族の靴を踏み荒らしながら照明のスイッチを探す…
ストレスが溜まってしまいそうですね。
玄関は必ず、入ってすぐスイッチが操作できるように計画しましょう。
しかし、シューズクローゼットや土間収納など両サイドに収納を設けてスイッチが設置できないケースも考えられます。
そういったことも含め玄関は人感センサー式のスイッチを採用し、家族の帰宅と同時に照明がつくように計画しておくと失敗しにくいためオススメです。
玄関に収納が足りない…靴はたくさん入るのにそんなものまで問題
玄関の失敗で多いのは収納不足です。
玄関には靴だけでなく、傘や雨がっぱ、車の鍵や荷物受け取りのための印鑑などの小物、小さなお子様のいる家庭はベビーカー、スポーツをやっている家族がいる場合はバットやボール、ゴルフバッグなどなど様々なものを収納する必要があります。
人によっては、汚れを室内に持ち込みたくないため、玄関で上着を脱いで掛ける人もいるでしょう。
もちろんすべてを玄関で収納できないといけないわけではないですが、こういった点も考慮して計画しておくと使いやすい玄関になるでしょう。
玄関収納を少し浮かせ、下にも靴が入るように計画。収納量はあがったが掃除が大変
画像のように玄関収納を浮かすことで、靴を靴箱に仕舞わずとも靴箱の下に入れることでスッキリ見せる方法があります。
下にダウンライトを入れて空間をオシャレに演出することも可能です。
しかし一方で奥まった箇所は掃除がしにくい点がデメリットになります。
掃除の手間を優先させるのであれば靴箱の下に空間があかないような収納タイプを選ぶ、また空間を塞ぐ施工をするなど検討しましょう。
玄関に鏡がなくて後悔…靴も含めてコーディネートできない問題
オシャレな人のみならず靴も含めてコーディネートと考える人は少なくありません。
玄関に鏡があると室内にまで靴を持ち込み、コーディネートを確認する必要がないため、便利です。
また鏡があると景色を反射して空間に広がりを与えてくれるため、十分なスペースを確保できない場合などもオススメです。
帰ったらまずお風呂…なのにお風呂が遠くてLDKが泥だらけに…
- 泥だらけになった子どもが裸足のままLDKを突っ切ってお風呂へ。その道には泥の足跡が…
- 仕事柄作業着に塗料も付着するので帰ってきたらまずシャワーを浴びて着替えたい。
そんなお悩みを抱えている方も多いようです。
そのような場合は玄関と洗面所・浴室を近くしておくことでリスクが抑えられます。
しかし一方で、玄関と浴室が近いと来客時に脱衣所から出にくいなどのデメリットもあります。
ドアを二カ所設置し、LDK側にも回遊できる動線を設けるなどの解決策もあるため、合わせて検討しましょう。
脱衣洗面、浴室の失敗・後悔ポイント
洗濯物やストック類など収納スペースが足りなかった
こちらはよくある失敗ですが、洗面所にはタオルや下着、歯ブラシやヘアセット材、人によってはメイク道具やパジャマなどさまざまなものを収納します。
それ以外にも洗剤・柔軟剤のストック、シャンプー、ボディソープ、入浴剤、浴室の掃除用具…たくさん収納すべきものがあります。
そのため、洗面台の三面鏡の裏や洗面台下の収納スペースだけでは不十分で、別途収納が必要になることも考えられます。
事前に持っているもの、また持っていて洗面所に置きたいが置けていないもの、逆に洗面所に置く必要のないものなどをリストアップしておくことで計画がスムーズになります。
洗面所と脱衣所が一緒でお父さんの肩身が狭い問題
家族は自分以外に妻と娘3人。
年頃になった娘がお風呂に入っていると脱衣洗面所に鍵が掛けられてしまい洗面台が使えない。
また朝は鏡を取り合ってまるで戦争のようだ…
そんなお悩みもよく聞きます。
お風呂に入る前に服を脱ぎ、洗濯機へ。
お風呂を出た後は洗面台でドライヤーを掛けたり歯磨きしたり…
用途が似ているので同じ空間に設置されがちですが、脱衣所と洗面所は必ずしも一部屋である必要はありません。
例えば浴室&脱衣所と洗面所の間に1枚ドアを設けることで上記の問題は解決できます。
また最近は完全に室内干しの共働き世帯も少なくないため、洗面所兼サンルームとして広々と空間を確保し、そこに大きめの洗面台やアイロンスペース、収納を確保し家事をまとめて行えるようにしておく間取りを採用する人も増えています。
夫婦2人で家を建てる場合そこまではいいかな?と先送りしがちですが、いざお子さまが生まれて上記のような家族構成になってしまった場合、後からリフォームをするのも大変です。事前に考えておきましょう。
掃除が大変&部屋が寒くなる…お風呂に窓を付けて失敗…
これも最近よく聞く失敗・後悔ポイントです。
昔は家の気密・断熱性能が今ほど高くなく、換気扇の性能もよくないため、お風呂に窓があるのが当たり前でした。
しかし最近ではそれらの性能もよくなっているため浴室に窓をつけない人も増えています。
浴室に窓をつけるデメリットとしては、壁に比べ凹凸ができるため、カビなどの汚れが発生しやすく、掃除に手間が掛かる点と壁に比べ断熱性が劣るため、冬に浴室内が寒くなってしまう点などが挙げられます。
浴室暖房等を入れることで寒さに対して対策をすることは可能ですが、わざわざ費用を掛けてまで窓を優先するかというと疑問です。
一方で、夏場に窓をあけて気持ちいい風を入れながら露天風呂気分でゆっくりお湯につかりたいなどの生活スタイルを希望する方は窓を設置することをオススメします。(筆者はこのお風呂の入り方が好きです)
浴室のカウンターが邪魔で掃除がしにくい…外せばよかったと後悔…
こちらも浴室窓問題とあわせて最近増えている失敗・後悔ポイントです。
浴室水栓の位置には基本カウンターがセットで設置されます。
カウンターがあることでシャンプーやボディソープなどを置いたり、洗面器を置いたりと物を置けるというメリットがある一方で、掃除がしにくくカビが生えやすくなってしまったり、空間が狭くなってしまうなどのデメリットがあります。
同じ理由で浴室の棚や鏡を外す希望も増えています。
優先すべきは使い勝手か清掃性か家族で話し合って失敗しないようにしましょう。
1つ注意点としては、カウンターがつく状態がベースのため、取り外す場合に別途費用(防水施工等)が掛かってしまうこともあるようです。
検討の建築会社に確認することをオススメします。
子どもと一緒にお風呂に入るため洗い場を広くして失敗…
お子さまが多い家庭などは一緒にお風呂に入るため浴室を広くすることがあります。
しかし、お子さまが一緒にお風呂に入ってくれるのは、ほんの数年間だけ…
結果広い空間にしたことで、掃除が大変かつ空間が広い分、冬寒くなってしまった。
このような失敗・後悔もあるようです。
どちらが正解というわけではないですが、現在の状況だけで間取りを考えるのではなく、将来の使い方も考えて間取りを決めるようにしましょう。
トイレの失敗・後悔ポイント
トイレに窓をつけた結果…夏が地獄に
トイレの窓も注意が必要です。
特に西側の窓については注意が必要で夏場はものすごく室内が暑くなります。
かといって冷房設備を設置するほどの空間ではないため、換気扇の性能を考えると窓を設置しないのも1つの選択肢です。
ただし、窓がない場合は昼間でも暗くなりますので照明の使用頻度が増えます。
その分、少なからず光熱費は増えますのでその点も含めどちらを優先するか検討しましょう。
お客様とこんにちは。トイレの位置で失敗…
トイレは位置にも注意が必要です。
玄関ホールにトイレを設置するパターンも多いですが、帰ってきてすぐに入れるというメリットがある一方で、来客時には出入りがしにくいというデメリットがあります。
来客時は2階のトイレを使うという方法があるものの、そのために2階にまであがるのも大変です。
来客の少ない家の場合はそこまで気にしなくて良い点ですが、来客が多い場合は配慮しておきましょう。
また位置に関しては他にも注意が必要です。
洗面所や脱衣所など、どこか別の空間を通らないとトイレに入れないという動線にしないこと。
LDKから直接トイレの中が見えるような位置に設置にしないこと。
2階の階段横トイレなどの場合は夜間に暗がりで入ることも考え、落下しないようにフットライトを設置するなど考慮しておくと安全です。
オシャレを追求しすぎて使いにくい空間に…
最近ではInstagramを筆頭に、各種SNSにてオシャレな内装写真をたくさん見ることができるようになっています。
トイレの内装でもオシャレな照明やトイレットペーパーホルダー、収納などさまざまなオシャレグッズが紹介されています。
しかし、一方でオシャレな照明だけど自宅にいれたら暗すぎた、従来のペーパーホルダーの方がトイレットペーパーを切りやすいなど、オシャレさばかりを優先してしまった結果起こる後悔もあります。
また、オシャレさ重視でトイレに黒い壁紙を採用する場合は別の注意が必要です。
ウォシュレットのリモコンが壁付タイプの場合、リモコンの信号を壁紙が吸収してしまうことがあります。
リモコンと受信部の位置関係によって起こることがありますが、そうなると毎回リモコンを壁から外して受信部近くでボタンを押さないと反応しないなどの面倒ごとが起こります。
見た目だけでなく、機能面にも配慮して採用するよう心掛けましょう。
※信号の発信の仕組みはメーカーにより異なります。詳しくはメーカーに確認ください。
キッチンの失敗・後悔ポイント
キッチンカウンターが高くて(低くて)使いにくい。深く考えず選んで失敗…
キッチンは身長によって使いやすい高さが異なります。
個人差もあるため、一概には言えませんが、「身長÷2+5cm」が使いやすい高さと言われています。
もしキッチン高さが身長に対して低すぎてしまうと大きく腰を曲げて作業する必要があるため、腰への負担が大きくなります。
逆に高すぎてしまうと突っ張った作業になることで肩や腕への負担が大きくなってしまい、同様に快適とは言えません。
家族によって身長も違うため、誰が主に家事をするのか?
お互いにとって使いやすい高さを考え、キッチンショールームなどで体感した上で高さを選ぶようにしましょう。
置き場所でイライラ!?冷蔵庫をキッチンの奥にするか、手前にするか問題!
キッチン内の配置を語るうえで、特に注意が必要なのが、「冷蔵庫をキッチンの奥にするか?手前に持ってくるか?」です。
下図のようにLDKから遠いキッチン奥に置くのか?手前に置くのかでそれぞれメリット・デメリットが分かれます。
A:冷蔵庫がキッチンの奥にある
この場合はコンロから近いため、調理の効率はあがります。また生活感をなくすことも可能です。
しかし、家族が飲み物を取りに来るたびに作業している後ろを通るため、スペースが確保されていないと邪魔になり、ストレスを感じる恐れがあります。
B:冷蔵庫がキッチンの手前にある
この場合は家族が飲み物を取りやすくなったり、買い物してきた際に動線が短くなる点がメリットの一方で、LDKから目線が入りやすいので生活感は出やすくなります。
また、冷蔵庫が大きいとキッチンの入り口が狭くなってしまいます。
オシャレさを意識しすぎて、キッチン収納が足りない問題
最近はキッチンの背面収納の吊戸棚をなくして、写真のように棚を設置し、カフェ風の見せる収納を採用する人が増えています。
もともと身長の低い女性にとって、吊戸棚は高くて使いにくかったため、デザイン性も考え、理にかなってはいるのですが、吊戸棚がなくなった分収納量は減るため、お手持ちの食器やカトラリー、調理器具などの量によっては、収納し切れなくなる恐れがあります。
また、最近では防災の意識も高まり、自宅で水や食料のストックを作っておく人も増えているため、見せるキッチンを採用する場合は別途パントリーを設置するなど収納量を確保できるように検討しましょう。
コンセントがない!?キッチンカウンターにコンセントがなくて家電製品が活かせず後悔
最近は時短ブームの影響でさまざまな便利家電が増えており、その結果コンセントの重要性も高まっています。
キッチン収納側のコンセントだけでなく、手元で使う家電用にキッチンカウンター側にもコンセントを配置しておくと便利です。
オープンキッチンなど一部キッチンでは手元側にコンセントを設置しにくいキッチンもありますので事前にご確認ください。
勝手口作ったけどほとんど使わない。防犯性が心配だしなくてもよかったかな…
勝手口と聞くと某人気アニメの「三河屋」さんを思い浮かべる筆者ですが、便利な面もある一方で注意すべき点もあります。
勝手口があるとLDKなどの空間を通らず外に出ることができるため、ゴミ出しがしやすくなったり、駐車場の位置によっては買い物から帰ってすぐにキッチンに物を運びやすくなるなどのメリットがあります。
一方で勝手口からの出入りを考え、外構に余分に費用が掛かるケースや入り口が増えることで防犯上のリスクが高まってしまうなどのデメリットもあります。
もちろん勝手口を付けること自体のコストも必要なため、使用頻度を考え、必要かどうか検討しましょう。
リビングの失敗・後悔ポイント
憧れの吹き抜けリビングを採用!開放感は抜群も、冬寒くてつらい…
明るい光の注ぐ開放的な吹き抜けリビング憧れますよね。
しかし、開放感が抜群な一方でどうしても冷暖房効率は下がってしまいます。
冷たい空気は下に下がり、温かい空気は上にあがるという特性があるため、冬場は1階の暖房の熱が上に逃げてしまいます。
気密断熱性の高い住宅の場合はそこまで気にしなくてもいい点かもしれませんが、住んでみたら思ったよりも暑い・寒いといったことがないように検討の建築会社のモデルハウスや実邸見学会などで事前に体感しておくことをオススメします。
温熱環境は不安だがどうしても採用したいという場合の対策として、シーリングファンを設置することで冷暖房効率の補助が可能です。
それ以外にも音やにおいが他の空間に広がりやすいため、何を優先するか検討のうえで採用するようにしましょう。
窓を大きく設置したが、視線が気になってカーテンを開けられない
リビングは明るく開放的に過ごしたい!
そのために大きな窓を設置することも少なくありません。
しかし、これも場合によっては注意が必要です。
例えば、リビングと道路の距離が近く、高さもほとんど変わらない、植栽や目隠し材なども全くない場合はカーテンなしだと外からの視線が気になります。
中と外の明るさの違いもあるため、昼間であれば意外に外から中は見づらいのですが、中からは外が見えるため分かっていても気になってしまいます。
対策としては、植栽や外構計画で視線を遮る方法、また北側道路の土地を選ぶという対策もあります。
建物同士の距離によっては日も入りにくくなってしまいますが、十分な距離が取れている場合は、プライベートガーデンができるだけでなく、道路からの視線も気にならないためカーテンなしでくつろぐことも可能です。
間取り図のイメージだけで進んだ結果、手持ちの家具が満足に置けなかった
これも注意が必要な点です。
多くの人にとって間取り図は見慣れていないものです。
営業担当に提案してもらった間取り図に家具も置いてあるため、問題なく家具が置けると思っていたが、手持ちの家具や新調した家具を置こうとした結果、人が通るスペースが確保できなかったといった失敗も聞きます。
縮尺がきちんとあっているか?自分の持っている家具、新調しようと思っている家具がきちんと配置できるかなど間取り提案時に提案書に落とし込んでもらうようにしましょう。
流行に乗って尖ったデザインにした結果、時を経ていまいちなデザインに…
注文住宅を建てるのであればインテリアデザインにもこだわりたいところ。
アクセントクロスや床材、照明ほかインテリアデザインを決める要素はさまざまあります。
時代により北欧風やシンプルモダン、アメリカンヴィンテージ調などなど流行りのスタイルもあります。
無難なインテリアを選ぶのが正解ではないですが、あまりにも尖ったデザインを取り入れてしまうと時代が変わった際に少し古臭さを感じてしまうかもしれません。
また、自身も歳を重ねるため、若いときはよかったが、歳をとって少し落ち着かなくなってしまったなんてこともありえます。
デザイン変更できる部分もありますが、コストも掛かるため、将来のことも考えたデザインを選ぶ視点も必要です。
他にもたくさんある、間取りの失敗・後悔ポイント
- コンセントの量が少ない(多すぎる)
- スイッチの位置が悪い、少ない(多すぎる)
- 部屋の数が足りなかった(多すぎた)
- 収納が足りなった(用途にあってなかった)
- 使いやすさに配慮し、スイッチの高さを少し低めに設置。その結果こどもの手が届いてしまう位置になってしまい、イタズラの絶えない状態になってしまった。
- リビングに大きな窓を設置。隣地も新築工事中で完成してみたら同じ位置に窓が!お互いの視線が気になり、どちらもカーテンを開けられない状態に…。
- バルコニーを採用したが、洗濯も室内干しで使わない空間に。掃除の手間や雨漏れのリスクもあるし、BBQやろうにも水栓がないため結果使わない空間になってしまった
- 天窓を採用したが、掃除もできないし、雨漏れリスクもあるため必要なかった
- 小屋裏収納を作ったが、はしご式のため結果ほとんど登らない空間に。冷房もなく夏は暑すぎて登れない
- 吹抜けや階段につけた照明。埃が気になるが高い位置で掃除ができない…LEDにはしたけど電球切れたらどうしたらいいかも不安…
- 間接照明オシャレで気に入っているけど埃が溜まるし、掃除しにくい点が△
- 広い納戸を設置。たくさん収納できると思ったが、壁沿いにものを置くため、物を置きすぎると奥の物が取れなくなり不便。広ければいいのではなく、適材適所の収納の重要さを感じた。
- 家事動線・生活動線・衛生動線・通勤動線…動線配慮しすぎてドアだらけに。その結果収納や家具・家電を置くスペースが限定されてしまった。
【住宅設備】の失敗・後悔ポイント
食洗機をなんとなく浅型にしたが、全然入り切らず後悔…
時短・節水・手荒れ防止など時短家電として大活躍してくれる食洗機ですが、安易に選んでしまうと失敗の恐れがあります。
主に食洗機には浅型・深型・フロントオープンタイプがありますが、それぞれにメリット・デメリットがあります。
そのなかで浅型タイプは他よりもコストが安く、食洗機以外の部分を収納にできるなどのメリットがありますが、他のタイプに比べ同時に洗うことのできる容量が少なく、大きなフライパンなどの調理器具が入りきらないことがあります。
家族の人数によっては浅型で十分の可能性もありますが、家族が多い場合は深型やフロントオープンタイプの方がオススメです。
安易に浅型を選ばずにキッチンショールームなどで容量を確認したうえで、選ぶことをオススメいたします。
全館空調や床暖房を設置したものの、光熱費が高すぎて困惑。故障のリスクも考えると、無くても良かったかな…
冬は足元からポカポカ、温風による乾燥や埃が舞い上がらず部屋を暖められるメリットのある人気設備の床暖房ですが、デメリットもあります。
初期費用が掛かる点もありますが、ランニングコストとして光熱費が高くなります。
電気式、温水循環式とあり、電気式の場合は特に光熱費が高くなる傾向にあります。
また、耐用年数30年以上とも言われていますが、電化製品のため必ず定期的なメンテナンスが必要になります。 全館空調も、部屋ごとのエアコンとは違い光熱費が余計にかかってしまったり、物によっては部屋ごとの温度が調整できず、家族同士で温度の感じ方が違うため、暑すぎる/寒すぎると感じる人が出たりなどの問題もおこりえます。部屋(エリア)毎で温度調節可能か、どの程度の光熱費がかかるかなどは確認が必要です。
オール電化にしたが、思った以上に光熱費が高くて後悔…ライフスタイルにも合ってなかった
火を使わないため、火災等の心配も少なく、電気・ガスの基本料金を一本化できるメリットのあるオール電化住宅ですが、安易に選んでしまうと失敗してしまう恐れがあります。
お住まいの地域や電気の購入先によっても違いがありますが、オール電化を選んだ場合、以下のようなプランから自分たちにあうだろうものを選びます。
そのため、自分たちの生活にあったプランをきちんと考えて選ばないと光熱費が思った以上に高くなってしまうといった失敗が起こります。
例えば、在宅勤務であり、電気代の高いデイタイムに多く自宅の電気を使ってしまうなどの場合も注意が必要です。
その場合は太陽光発電を導入し、日中使用する電気は太陽光にて発電したものを優先的に使い、なるべく購入しないようにする。合わせて家庭用蓄電池を採用し、夜間の安い時間帯に電気を購入し、その電気を優先的に昼間に使うなど工夫することで電気代を抑えることも可能です。
映画が好きなのでホームシアターを設置するもあまり使わなかった
趣味の映画鑑賞を楽しむためにホームシアターを設置。
天井補強をしてプロジェクター、大型のスクリーンも完備し、音響設備にもこだわった。最初は満足して使っていたが、技術の進歩により取り付けた設備が性能の低いものになってしまった。
しかし、天井に取り付けてあるため、設備の交換もしにくく、普通の居室として使おうにも、明かりを入れないように窓もつけなかったため、使いづらい空間に。
結果、収納部屋になってしまった。
このような失敗も耳にします。
建てたときは最新設備でも、時間の経過につれ、その設備は古くなっていってしまいます。
大きな費用を掛けた割には使わなかった…とならないようにその空間がどの程度必要なのか?
将来に渡って活用の方法があるか?など考慮したうえで採用するようにしましょう。
その他住宅設備の失敗・後悔ポイント
- 浴室にテレビをつけたが、そんなゆっくりお風呂でテレビを見る時間はなかった。防水用のタブレットで十分だった
- 全館空調を採用したが、気密断熱性の高い住宅ではなかったため、電気代の割に快適ではなかった
- 太陽光発電システムを搭載。災害時の安心感だけ考えてそこまで容量を多くしなかったが、光熱費高騰もあり、もっと載せておくべきだったと後悔
- コストを考え、玄関ドアは通常のディンプルキー仕様に。しかし、鍵をバッグから探すのも面倒だし、スマートキーにしておくべきだったと後悔
- 必要なら後からの設置すればいいかと思い、宅配ボックスをつけなかった。しかし、ネットでの買い物が主流になり、最初からつけておけばよかったと後悔
- 自動お掃除機能付きのキッチンレンジフードを採用。しかし意外にも手動の部分が多く、コストで考えるとわりに合わなかった
などなど住宅設備も一長一短があります。
営業担当にオススメされたから、友達の家に付いているからなどの理由で安易に採用するのではなく、実際にどう生活するかをイメージし、将来に渡ってその設備が必要か?最初だけにならないか?など検討のうえで、採用するようにしましょう。
失敗・後悔しないために、これだけは気をつけておくべき4つのこと
夢のマイホーム、何回も建てられるものでもないため、あれもしたいこれもしたいと気持ちばかりが先走ってしまいがちです。
しかし、ここまでの失敗例にあるように安易に採用してしまうと後から後悔してしまうことも少なくありません…
失敗しないためにも以下のようなステップを踏んで検討するようにしましょう。
- 最低限の知識を身につける(家を建てた知人・友人の意見を聞く、SNSやネットで検索、モデルハウス見学など)
- 優先順位をつける(自分にとって何が大事か、必須なもの、できればほしいものなどに振り分ける)
- 家族とじっくり話し合う(自分にとって必要なものが家族にとってはどうか、お互いのこだわりを棚卸しする)
- プロに相談する(相談しやすく信頼できる担当を見つけ、プロの目線でアドバイスをもらう)
まとめ
いかがでしょうか?
注文住宅づくりは思った以上に失敗や後悔ポイントが多いことが分かったかと思います。
知人や友人の意見も大切ですが、予算や敷地の大きさなど条件がすべて一致することはないため、自身で考えることが非常に重要になります。
そのためには最低限の知識を付けたうえで、家族でよく話し合い、信頼できるパートナーを見つけることが大切です。
大変な点も多いですが、それが叶うと本当に家づくりは楽しいものになります。
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