これから新築を建てるという方は、わくわくしながら新しい暮らしに考えを膨らませているはずです。
一方で、「よく新築でアレルギーを発症したと聞くが、大丈夫だろうか」と不安を抱いている人もいるかもしれません。とくに自分や家族に既存のアレルギーがある場合、心配も大きいでしょう。
今回は、新築で起こりやすいアレルギー反応について説明します。
アレルギー反応が起こりにくい新築の特徴や対策も紹介しますので、参考にしてください。
新築で起こるアレルギー反応!シックハウス症候群とは?
新築で起こる代表的なアレルギー反応として、「シックハウス症候群」があります。
まずは、シックハウス症候群についてくわしく見ていきましょう。
シックハウス症候群とは?なぜ新築で起こりやすいの?
シックハウス症候群とは、住宅の環境が原因で引き起こされる健康被害を言います。化学物質やダニなどで汚染された空気を吸い込むことで発症し、住宅や部屋から出ると症状が軽くなるのが特徴です。
また、シックハウス症候群は、新築住宅で発症しやすいとされています。昔の日本の住宅は、木造が多く通風性に優れていました。しかし冷暖房家電が普及したことにより、現在の新築住宅は気密性が高くなっています。
そのため化学物質が外に逃げにくく、室内にとどまってしまい、どうしてもアレルギー症状を起こしやすくなるのです。
とくにアトピー性皮膚炎や喘息など、もともとアレルギーを持っている人は、新築に引っ越したことにより症状が悪化しやすい傾向にあります。
シックハウス症候群の症状
シックハウス症候群の代表的な症状として、下記があげられます。
- 目のチカチカ
- 目のかゆみ
- 鼻水
- のどの痛み
- 頭痛
- 吐き気
- じんましん
- 倦怠感
現在、シックハウス症候群の症状がでるメカニズムは解明されていません。
症状は人によってさまざまですが、なかには呼吸困難など重篤な症状が出る人もいます。
シックハウス症候群はいつまで続く?
新築でシックハウス症候群を発症した場合、どれくらい症状が続くのでしょうか。
多くの場合、新築から4年程度で症状がほぼ治まります。ただし、シックハウス症候群がどれくらい続くかは住宅の衛生管理の状況によって変わってきます。
場合によっては、4年以上経過しても症状が治まらないことも考えられます。安易に4年と考えず、しっかりと対策を取らなければなりません。
花粉にPM2.5 も?新築で考えられるほかのアレルギー
新築では、シックハウス症候群のほかにも注意しなければならないアレルギーがあります。
実は、人が生涯で摂取する物質(質量比)の83%が空気と言われています。そのうち、57%が「室内の空気」とされているのです。
食べ物や飲み物より圧倒的に多いことに、驚いた人も多いのではないでしょうか。アレルギーを考えた場合、空気中に含まれる物質にも、注意しなければならないわけです。
例えば、鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどが症状として出る花粉も1つです。日本人の花粉症有病率は40%以上とも言われています。新築でアレルギー症状なく快適に過ごしたいと考えるなら、花粉にも考慮しなくてはなりません。
また、PM2.5にも注意が必要です。PM2.5 とは、大気中に浮遊する直径2.5㎛(マイクロメートル)以下の小さな粒子を指します。モノの焼却やガソリン車による排気ガス、工場などから排出され、粒子が細かいため吸い込んでしまうと気管支喘息など呼吸器系の疾患につながります。
シックハウス症候群のだけでなく、花粉やPM2.5によるアレルギーも、しっかり視野に入れておきましょう。
どんな新築ならアレルギー反応が起こりにくい?
ここまで、新築で起こるアレルギー反応について説明してきました。
気になるのが、「どんな新築ならアレルギー反応が起こりにくいか」ということではないでしょうか。
アレルギー反応が出にくい新築の特徴を説明します。
化学物質が発生しにくい建材でできている
アレルギー反応が起こる可能性が低い新築は、化学物質が発生しにくい建材でできています。
住宅を構成する建材には、化学物質が含まれています。前述したように、シックハウス症候群には化学物質が大きく影響します。
化学物質を発生しにくい建材でできている新築住宅は、やはりアレルギー症状を起こしにくい傾向にあります。
住宅の建材に含まれる化学物質の1つに、シックハウス症候群を引き起こす代表的な物質であるホルムアルデヒドがあります。
ホルムアルデヒドは、飛散量によって等級が定められています。等級はF+☆で表し、最高等級はF☆☆☆☆(エフフォースター)です。
現在多くの建築会社でF☆☆☆☆の建材が使用されていますが、F☆☆☆以下の建材も市販されているため注意してください。
また、化学物質が含まれるのは建材だけではありません。
建築現場で使われる接着剤にも含まれています。
建築現場には、大工工事担当、壁紙担当、塗装担当など多くの業者が出入りします。接着剤のような部材も、独自で用意することが少なくありません。有害な部材が持ち込まれないようしっかり管理されていることも重要です。
検査・測定をきちんとしている
検査・測定をきちんとしていることもポイントです。
新築を建てる際は、ぜひ引渡し前に化学物質の飛散量を検査・測定する建築会社を選んでください。
飛散量には厚生労働省の基準が設けられていますが、空気環境測定は義務付けられていません。空気環境測定を行い、化学物質の飛散量が基準以内に収まることを確認できる建築会社を選ぶようにしましょう。
また、とくに床暖房を採用する際は注意が必要です。床暖房用のフローリングは床を温めることで起こる床材の伸縮の影響を受けにくいよう、通用より多めに化学物質を含みます。床暖房のない新築と比べると、化学物質の飛散量が多くなるのです。空気環境測定は、床暖房をつけた状態で行ってもらうようにしましょう。
掃除しやすい間取りになっている
汚れやほこり、ダニなどアレルギー反応を引き起こす原因を日常的に排除すれば、症状も軽減します。
おすすめなのは、壁や床の凸凹を少なくすることです。
凸凹が多いと掃除機もかけにくくなりますし、ロボット掃除機も使いにくくなります。
また、掃除しやすい素材を使用するのも1つです。キッチンや洗面所などは汚れが飛びやすく、濡れやすい環境にあります。フロアタイルやクッションフロアであれば、掃除がしやすくなります。
清潔が保てる環境をつくることで、アレルギー反応が起きにくくなります。
新築でアレルギー反応を起こさないための対策
新築でアレルギー反応を起こさないために、自分でもできる対策がいくつかあります。
以下の対策が考えられます。
第1種換気システムを取り入れる
2003年に建築基準法の改正があり、シックハウス症候群防止の観点からすべての建築物で24時間換気システムを導入することが義務付けられました。
24時間換気システムとは、住宅の空気を自動的に循環させ、空気の入れ替えを行うための設備です。24時間換気システムの基準は、住宅の空気の半分以上を1時間で入れ換えることとされています。換気回数は一般戸建ての場合、「1時間当たり0.5回以上」と設定されています。
24時間換気システムには「第1種換気システム」「第2種換気システム」「第3種換気システム」の3種類がありますが、おすすめなのは第1種換気システムです。
第1種換気システムとは、給気口と排気口の両方に機械を使用して換気するシステムを指します。
給気口と排気口の両方の機械が稼働するため、ほかの換気タイプに比べ確実に空気を循環させることが可能です。
ほかの2種類よりコストはかかりますが、健康は何にも代えられません。アレルギーに配慮するのであれば、検討したいシステムです。
ホルムアルデヒドが含まれる可能性が低い国産家具を選ぶ
自分でできる対策として、国産家具をなるべく多く選ぶのもおすすめです。
シックハウス症候群を起こす代表的な物質に、ホルムアルデヒドがあると説明しました。
国産家具はホルムアルデヒドについて基準があるものの、輸入家具は必ずしもそうではないため、ホルムアルデヒドが含まれている可能性が高くなります。
そのため家具は、できるだけ国産家具を選ぶようにしましょう。
また、購入した家具は配置にも気を付けてください。掃除しやすい動線に家具を配置したり、家具の間に掃除機の入るスペースを確保したりしましょう。
こまめに掃除する
いざ新しい暮らしが始まったら、積極的な掃除を心がけてください。アレルギーを起こす汚れやほこり、ダニをこまめに排除するようにしましょう。
また日光には殺菌効果がありますから、天日干しをよくするのもおすすめです。晴れた日には、カーペットや布団など天日干しを行いましょう。
セキスイハイムのアレルギーへの取り組み
セキスイハイムでは、アレルギーに対して以下の取り組みを行っています。
「快適エアリー」採用でアレルギー症状を軽減
セキスイハイムでは、「快適エアリー」を採用しています。
快適エアリーとは、セキスイハイムが提案する熱交換機能付きの第1種換気システムのことです。
快適エアリーでは、高性能3層フィルター(※1)を介し、1カ所から外気を取り込むことで花粉や0.3㎛以上の微粒子を99.97%捕集します。(※2)
キレイな空気が常に部屋を循環することになり、アレルギー反応を大幅に軽減できます。
※1:フィルターのメンテナンスは2.3カ月に1度、プレフィルターに掃除機をかける程度です。HEPAフィルター、NO2フィルターは性能を確保するために5年に1度(目安)の交換が必要(有償)です。
※2:花粉粒径は10㎛以上を想定、大気塵0.3-0.5㎛の捕集率測定結果(東レ㈱調べ)数値はお引き渡し時のフィルター初期性能を示しています。
F☆☆☆☆建材を使用!現場の部材まで配慮
セキスイハイムでは「F☆☆☆☆」(エフフォースター)というホルムアルデヒドの飛散量が最も少ない建材を使用しています。
また、セキスイハイムは建材だけでなく部材も、独自基準により厳選した材料を使用しています。完成まで必要となる部材をデータで把握し、管理できていない部材は持ち込めない仕組みです。
建材・部材の厳選と徹底した管理で、安心できる新築を提供しています。
報告書の作成で住宅ごとに安心を証明
建材に配慮しただけでは、安心の証明にはなりません。
セキスイハイムでは必ず引き渡し前にホルムアルデヒドのほか、トルエン、キシレンといった化学物質の発散量を測定し報告書を作成します。証明書という目に見える形で、安心をお渡しします。
まとめ
新築住宅は、家族の笑顔のために建てるものです。
笑顔のための新築が辛いものにならないよう、アレルギー反応の起こりにくい新築を選んだり、自分でできる対策を取ったりしていきましょう。
セキスイハイムなら、さまざまなアレルギーへの取り組みで安心して新築を建てていただけます。笑顔溢れる新しい暮らしをしたいという人は、ぜひ一度資料をお手に取ってみてください。