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整理整頓された片付く家をつくるコツと注意点をご紹介

【間取りの実例解説】
整理整頓された片付く家をつくるコツと注意点をご紹介

モノがキレイに片付いていると心まですっきり軽くなりますよね?
しかし実際は生活しているとモノはどんどん増えてしまいます。

整理整頓された家を実現するためには収納スペースがあれば大丈夫と考える人も少なくないですが、それだけでは充分と言えません。
こちらの記事では、モノを増やさない整理整頓された片付く家をつくるコツと注意点を、参考間取り付きでご紹介します!

暮らしを想像してみよう

整理整頓された家を考える上で重要なのが、「暮らしを想像すること」です。
収納スペースが増えれば建築費も高くなるため、多ければよいというわけではありません。
暮らしを想像し、適材適所なバランスの取れた収納量が大事になります。

そこで、大きく3段階で暮らしを想像してみましょう

  1. 現状を知る(今何を持っているか?家族それぞれがどのように暮らしているか?)
  2. 将来的に何が必要になるかを考える(家族構成の変化、ライフスタイルの変化)
  3. 理想の暮らし方についてイメージする

1.現状を知る

基本的な収納の考え方として、最初にやるべきことは現状把握です。
現状でどのようなものを持っており、今の住まいでどんなものが収納の外に散らかっているか、まずはその状況を把握しましょう。
合わせて家族が主に生活する空間や時間帯、普段の生活動線なども把握しておくと無駄な動きのない収納計画の参考になります。

リスト化して仕分けしやすくする

現状を知る手段として 可能であれば現状持っているものをすべてリストにして挙げてみましょう。

そうすることでリストをもとに「よく使うもの」「あまり使わないもの」を仕分けすることが可能になります。
また、家族の生活動線についても朝起きるところから夜寝るまでのおおまかな動線を把握しておきましょう。

ありのままを撮影する

リスト化してすべて書き出すことが大変な時は、「ありのままを撮影する」ことがおすすめです。

普段のありのままの状態を何枚か撮影しておくことで、日常的に外にでてしまっているものを把握することができます。
時間帯や曜日を分けて空間別で何枚か写真を撮ってきましょう。

2.将来的に何が必要になるか考える

現状を把握したら、次に将来必要になるものを考えます。

新たに購入する家具や家電製品、子どもが生まれたら必要になるだろうベビーカーやオムツなどの消耗品をリストアップします。
ライフスタイルや趣味の変化もありますので現状手が出せていないが、興味のあることなどもリストにしておくとよいでしょう。

3.理想の暮らし方についてイメージする

整理整頓を考える上でどのようなな暮らし方をしたいかを考えることも重要です。
暮らし方が多様化してきている今、一戸建てだからこそできる暮らしはたくさんあります。

  • 家でもアウトドアを楽しみたい
  • 子どもにはリビング学習をさせたい
  • 新居では在宅ワークができるようにしたい

などどのような暮らしを楽しみたいかイメージすることでそれに必要な間取りや収納が想像できます。 理想の暮らし方についても家族みんなで事前に話し合っておきましょう。

「ラクでストレスのない」収納にするには

整理整頓された片付く家を考える上で、大切なことは出し入れがラクでストレスのないことです。

この考え方の1つに収納カウンセラー飯田久恵先生の提唱する「収納指数」®というものがあります。

これは、モノの出し入れに必要な歩数とアクション数を足した数値で算出されます。 値が低いほどラクでストレスの少ない収納と言えます。

収納指数®を算出してみよう

例えば、ダイニングテーブルで作業することを想定して考えてみましょう。
まずはリビングに大きななんでも入れられる収納がある場合(A)、一見収納がまとまっていて使いやすいように思いますが、ダイニングテーブルで作業をするには道具を取りに行くのに少し距離があります。
一方でこの道具がキッチンカウンターの裏側に収納されていたらどうでしょう?(B)
歩いて1歩、もしかすると座ったままでも手が届きます。 収納指数®の違いが、ストレスのない整理整頓された家につながっていきます。

使用頻度の高いものは収納指数®を考慮する

収納指数®の値が低い収納がストレスの少ない収納とお伝えしましたが、すべての収納の収納指数®を少なくすれば良いわけではありません。
そのような家をつくってしまうと至るところが収納だらけの家になってしまいます。
使用頻度に合わせて考えてみましょう。

「すぐそこ」収納

携帯電話やリモコン、文房具などの頻繁に使うモノ、使う場所が限定されているモノは、使う場所のすぐ近くに収納場所を設置するだけで快適になります。

「歩きながら」収納

家事に必要な道具やお出かけ時に必要なモノは、それを使う際に通る生活動線上に設置すると便利です。 例えば出かける際に羽織るコートや仕事用のカバンなどは、わざわざ部屋に取りにいくのではなく、出かける前に立ち寄る感覚で使える玄関のそばにあれば便利です。

「はなれ」収納

季節のモノや思い出の品など日常的に使用しないものはどこかにまとめて収納しましょう。
「はなれ収納」のようにまとめて収納できる場所をつくることで、「すぐそこ収納」のスペースにゆとりが生まれます。

【空間別】整理整頓された片付く家の収納プラン

ここまでに解説した内容をもとに実例プランでみていきましょう。
空間別に押さえるべきポイントを解説していきます。

玄関(エントランス)の収納プラン

玄関は訪問した人が必ず入る場所のため「家の顔」とも言われています。
つまり、玄関が散らかっているとほかの空間を見ずとも家の雰囲気が伝わってしまいます。 そのため、玄関はほかの空間以上に整理整頓できるスペースを考えておくことが必要になります。

A:一時的にモノがおけるスペースをつくろう

玄関には鍵や買い物袋など、一時的にモノが置けるカウンター収納があると便利です。
また家族の構成にもよりますが、玄関にはベビーカーや外で使うスポーツ用品などを置くこともあります。

カウンター収納を採用する場合、上に吊り戸のあるものや土間収納を設けるなど、収納不足にならないように注意しましょう。

B:ファミリークロークを設置でより便利な暮らし

玄関のそばに家族で共有できるファミリークロークがあると、コートやカバン、帽子、買い物用バッグなどを収納できるので便利です。
また、花粉や埃、ウイルスなど外の汚れも室内に持ち込まなくていいため、掃除の負担を減らすことも可能になります。

全面収納で代用。将来に渡った計画も大事

ファミリークロークが難しい場合は、天井までの高さを生かした全面収納を配置しましょう。
靴だけでなく、傘やベビーカーなどの置き場所としても利用可能です。

ただし、もう一方で考えておきたいのは、ライフスタイルの変化です。

現在はベビーカーや子どもたちが外で遊ぶおもちゃが収納してあるとしてもそれがずっと続くわけではありません。
一時期の収納量のためにどこかほかの空間を削ってまで玄関に大きな収納をつくることが有効か、将来に渡っても使い道はありそうかを家族で話し合い適切な広さを検討しましょう。

リビング・和室の収納プラン

リビングや和室は家族が1番長く生活する空間になります。
生活感をなくしてすっきりとさせたいという希望が多い場所ですが、実際に置きたいものはたくさんあります(携帯電話の充電器、文房具や爪切り・綿棒などの衛生用品、掃除道具やDVD・CD、ゲーム、子どものプリントや光熱費の明細のetc…)
また和室は、小さな子どもを寝かしつけたり、子どもがおもちゃを広げて遊んだり、来客時にはお客様を通す空間にもなります。

A:携帯電話・充電器は使いやすい高さの棚に設置

携帯電話や充電器は、薄型の棚でも十分に収まり、配線用の穴を設けておくと、ケーブルがすっきりさせられるためおすすめです。

また、扉付きの棚の中には、さきほど挙げた爪切りや綿棒などの衛生用品や体温計や薬箱などの医療品を収納しておくことが可能です。

リビング内には小物収納がないと、本当に散らかってしまう恐れがあるため、注意しましょう。 造りつけ収納の代わりにテレビボードを収納付きのものにするなどでも代用可能です。

B:暮らしの道具はまとめてリビングへ

リビング内で使う多様な生活用品はリビング内に収納をつくりましょう。
使う頻度が多いため、遠い場所に収納があるとストレスが溜まります。

結果として出しっぱなしになり部屋が散らかる原因にもなりかねません。

また、掃除用具などもリビング付近にしまえると便利です。 取り出しがラクだと小まめに掃除ができるため、リビングをいつもキレイな状態に保てます。

C:タタミコーナーで片づけを習慣づけ

家事や小さなお子さまの世話に便利なスペースがタタミコーナー(和室)です。
家庭訪問の先生や自治会の集まりなど以前に比べて減ったものの客間としても活用できます。

和室の収納には主に小さな子どもを寝かしつけるために使う寝具やお客さん用の座布団などしまっておけます。
合わせて考えておきたいのが、おもちゃの収納場所です。タタミは床と比べて柔らかいため子どもの遊び場として最適です。

写真のような和室収納の下の空間をオープン空間にすることでおもちゃ箱などの収納スペースをつくることが可能です。
奥行きも30-45cm程度あれば十分で、出しやすくしまいやすいようにオープンにすることで子どもの片づけを習慣付けにも役立ちます。

手の届く位置に収納が作れればダイニングも仕事場になる

収納指数®でも触れましたが、ダイニングテーブルや作業用のカウンターをつくる場合、そこで使う道具が近くにしまえるかが重要になります。
キッチンカウンターの背面を収納にすることができれば、座ったまま手の届く位置に収納が設置可能に。あっという間にダイニングテーブルが仕事場に早変わりです。

キッチンの収納プラン

A:出し入れしやすい高さでストレスを軽減

普段から使う食器は出し入れしやすい高さに収納しましょう。
両開きの扉だと全体を見渡しやすく、出し入れもしやすいためおすすめです。

また、高い位置の収納は季節もののお鍋や調理器具など普段はあまり使わないものをしまっておく場所として便利です。(まったく使わないものは処分!)

低い位置の収納はスライド式にすることで最適なストック食品置き場になります。
奥まで見渡しやすくなりますので出し入れもしやすくなります。

手の届かない収納ならあえて見せる(魅せる)収納に

背の低い女性やお子さま、高齢者にとっては高い位置の収納は非常に使いにくくなります。

ウォールシェルフなどの飾り棚を設置して見せる(魅せる)収納をつくるのはいかがでしょうか。

自宅のキッチンがカフェ風キッチンに早変わりです。

B:カウンターの足元を分別ごみの指定席に

生ごみなどを少し離れたごみ箱まで捨てにいくのは汚れやすく、手間になります。
近くに調理器具を収納できる場所が取れているのであればシンクの下の空間をごみ置き場にできます。

足で開けられるごみ箱ならより効率も高まります。 また、イスを置いておくことで料理の下ごしらえや作業中のひと休憩もグッとラクになります。

備蓄にパントリー(食品庫)の重要性も高まっています

共働き世帯の増加による食品の買いだめや日頃の防災への備えからストックを持つ人が増えています。
そういった対策の1つとしてパントリーがあげられます。

常に非常食を備蓄しつつ、期限を見ながら日常的に非常食を食べる、食べたら新たに買い足す「ローリングストック」の考えも浸透してきているため、パントリーのような空間があるとよいでしょう。
これも空間をつくるだけ面積は大きくなりますので、奥行き15-30cm、幅90cm程度の壁付の収納をつくることでも代用可能です。

洗面所の収納プラン

洗面所に必要となるのが、タオル等の日常的に使うものの置き場と洗剤、シャンプー等のストック品の置き場です。
タオルの必要数は家族の人数や洗濯の頻度によっても変わります。

毎日洗濯するのか何日かまとめて洗濯するのかではストックとしておいておく枚数は変わりますし、宿泊するようなお客様が考えられる場合はお客様用のタオル等を持っておくことも考える必要があります。 ポイントをみていきましょう。

A:洗濯用品は洗濯機近くが鉄則

洗剤は洗濯機上のオープン棚 、ストック品は扉の中にしまっておけば出し入れするアクションも最小限に抑えられます。

高い位置の収納が使いにくい場合は、洗濯機の近くに扉付きの収納を作っておくと、ストック用品だけでなくタオルや下着などの収納場所としても使えて便利です。

B:身だしなみ用品はまとめて鏡の裏に

鏡の裏が全面収納タイプの洗面化粧台であれば家族分のアイテムも収納することが可能です。
またサイドにオープン棚もあるとなお便利です。

注意点としては、化粧品には、アルコールや香料、保湿成分、オイルなど肌にとっては安全でも家具の塗料や洗面台のプラスチック部品を変質させてしまう成分が含まれているものがあります。

洗面台の裏に化粧品などを収納する場合は、トレイなどに入れたうえで収納するなど直接化粧品の成分が触れないように収納するようにしましょう。

C:タオルは奥行きがスリムな収納に

タオルなどは奥行きのあまりないスリムな収納のほうが取り出しやすくなります。

また下着や衛生用品は一体でオープンになってしまう扉側ではなく、引き出しに分けて収納できるとプライバシーを保ちやすくなります。
洗面所には体重計を置くケースも多いため、写真のように下に空間のある収納を採用すると出し入れに便利です。

トイレの収納プラン

トイレで考えておくべきことはトイレットペーパーなどのストック類や女性の生理用品、赤ちゃんのオムツ、掃除用具や消臭スプレーなどの置き場です。
そのすべてをトイレ内に収納する必要はありませんが、ストック用のトイレットペーパーや生理用品、トイレ掃除用具などは収納しておきたいところ。
どの程度の収納を考えておくべきか解説します。

A:扉のある収納なら衛生用品も目立たない

トイレの収納は薄型で壁付のものがおすすめです。
あまり広さが取れない場合は大きいものをつけてしまうと空間を圧迫してしまいます。

写真のように最大12ロールしまうことのできる収納であればトイレットペーパーだけでなく、オムツや生理用品などもしまっておけますね。
もしコストを抑えたい場合は、トイレ内上部にカウンター棚を1枚設置しておくだけでもストック収納として使えます。

B:床に近い位置の収納には掃除用品を

床に近い位置には掃除用品をしまっておける収納を設置しましょう。掃除用品が外に出ていないので見た目をすっきりとさせることが可能です。

また、床置きにならないことで掃除のしやすさも向上します。

ストック品は補充のルールも決めておこう

ストック品に関しては、補充のルールを決めておきましょう。
「収納の中にトイレットペーパーが補充されていると思ったら1個もなかった」

そんな事態を避けられます。

  • 最後に使い切った人が補充する
  • 毎週日曜日に確認して補充する

などルールを決めておけば、補充していない家族にイライラすることもありませんね。

主寝室・子ども部屋の収納プラン

主寝室の収納には、主に壁付のクローゼットタイプとウォークインクローゼットタイプがあります。
いずれの場合も夫婦それぞれの衣類や趣味のモノなど多くのアイテムが収納される場所でもあります。

また、子ども部屋は成長に合わせて収納されるモノが変わってくるのが特徴です。
どのように設置しておけばいいか考え方をお伝えします。

A:棚・引き出し・吊るすをうまく組み合わせる

主寝室の収納は「棚」「引き出し」「吊るす」の組み合わせです。
衣類は基本的に一人ひとりに合った形で考えましょう。

現状には合っている収納方法であっても、ライフスタイルの変化に伴い使い方が変わることがあるので、固定しない収納方法がおすすめです。
左右の支柱だけを固定しておき、棚やハンガーなどは位置も高さも変更できる可動式の収納棚にしておけば持っているモノが変わってもフレキシブルな対応が可能になります。

ウォークインクローゼットも検討しよう

主寝室の収納にウォークインクローゼットを採用する人も増えています。

ウォークインクローゼットの良いところは、なかに入って着替えることができる点です。また、洋服だけではなく、季節の冷暖房器具や趣味のアイテムなどさまざまなものを収納できるスペースとしても活用されています。

しかし、ウォークインクローゼットもただつくるだけではいけません。
設置の仕方によって収納できる面積も変わってきますので注意が必要です。

ウォークインクローゼットについては
【実例集】ウォークインクローゼットの収納術やレイアウトを徹底解説します
の記事にて詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

B:成長に合わせてクローゼットも進化

子ども部屋の収納の特徴は、成長に合わせて収納するモノが大きく変わる点です。
衣類のサイズも変わりますし、趣味も大きく変わります。

幼児期は子ども部屋を単独で使うというケースはあまりありません。
リビングや和室に置き切れないおもちゃやおさがりでもらった洋服などをしまっておく場所として収納を使います。

小学生になると早ければ自室で勉強や友達を読んで遊ぶことが増えてきます。
洋服だけでなく、学用品やカバンなどの置き場として使いやすいようにしておきましょう。

中学生になると部活で使う道具や趣味のアイテムも増えてきます。
洋服の数もより一層増えてくるでしょう。
このように子ども部屋も主寝室同様、フレキシブルに対応できるようにしておくことが大切です。

C:本棚は学習机から手の届きやすい位置に

本棚を設置する場合はできるだけ学習机の近くに設置するようにしましょう。

気になったときにすぐ調べられる環境をつくってあげることで学習意欲も高まります。

ただし、注意点としては、棚が倒れてケガをしないよう、置き型の本棚を置く場合は転倒防止策が重要です。

個室の収納には扉をつけないという選択肢も

個室内の収納は基本家族しか見ることがないため、扉を設置しないという選択肢もあります。

扉を省略することで、扉設置費用のコスト削減になりますし、開け閉めという動作も不要になります。
また、ウォークインクローゼットの場合、扉がないことで真冬や真夏でも居室と同じ温度となるため着替えの際に快適になります。

集中収納の収納プラン

それぞれの空間にしまっておけないモノ、季節ものでそんなに頻繁に出し入れしないモノは集中収納(納戸)にしまいましょう。
集中収納といってもただ広い空間があればいいわけではありません。
どのように準備しておけば便利に使えるか解説していきます。

壁に沿って可動棚を設置しておく

集中収納は大きな空間だけをつくっても効果的に使えません。
例えば季節ものの扇風機や加湿器などは床に直接おきますが、そこまで高さはありません。

しかし棚を作っておかないと扇風機の上にはモノをおくことができません。

そのため集中収納を作る場合は奥行き30cm程度の可動棚を設置しておくと重宝します。 高さも調整できますので持っているモノに合わせて対応が可能になります。

目一杯モノを詰め込まない

広い空間だからといって目一杯モノを詰め込んでしまうと奥にあるモノが取り出しにくくなってしまいます。また、目が届きにくくなるため、存在自体を忘れてしまう恐れもあります。
集中収納をつくる場合は、出し入れのできるスペース、人の動けるスペースをつくりモノがあまり重ならないように収納するようにしましょう。

必ずしも2階に設置することが正解ではない

集中収納は2階に設置されることが多いですが、必ずしもそれが正解ではありません。
歳を重ねれば重たいモノの出し入れに1階⇔2階の行き来をするのが大変になります。
また、屋外で使うアイテムが多いのであれば、玄関など外に持ち出しやすい位置に家族の衣類をまとめて収納するようなファミリークロークの役割として設置するのであれば洗面所やサンルーム(室内干しスペース)などの近くにあるほうが便利かもしれません。
自分たちの持っているモノこれからの暮らしたいイメージに合わせて設置する場所を検討しましょう。

整理整頓された家にするため念頭におくべき4つのポイント

ここまで間取り図をもとに空間ごとの収納のポイントについて解説してきました。
最後に整理整頓された家にするために、念頭に置いておくべきポイントを4つ紹介いたします。

ポイント①:モノは定期的に減らすようにする

スムーズにモノを収納できる状態をキープするために、取捨選択するようにしましょう。
とはいえ捨てる作業をするには労力がいります。
そんな時に以下の方法でモノを捨て方を考えてみましょう。

時間を決めて実行する

漠然と片づけと考えると大変そうで中々実行に移せません。
そんな時に良いのが、「時間を決めて実行する」ことです。
時間を決めることで捨てる作業に取り掛かりやすくします。

人にとって「15分」という単位が1番試しやすく、続けやすいと言われています。
5分では短く、30分では長い。タイマーをつかって15分経ったら終了。
「もう少しやりたい」と言う気持ちになってもそこで終了するのがポイントで、その気持ちが習慣化を生むようになります。

見直す場所を限定する

あそこもここも片づけようと思うと大変なため、毎回片づける場所を限定して作業しましょう。
見直す範囲を絞ることでその場所がキレイになります。
その達成感が次の片づけの原動力につながります。

すべて無理して捨てる必要はない

家族それぞれに思い入れのあるモノが必ずあります。
置いておける場所があるのであれば、義務感で泣く泣く大切な思い出を捨てる必要はありません。
モノへの思い入れも大切にするようにしましょう。

また、家族のモノを勝手に捨てるのはNGです。
自分にとっては不要でも家族にとっては非常に大事なモノもありますので、一見ゴミに思えるようなものでも必ず相談してから捨てるようにしましょう。

ポイント②:収納を家族でゾーン分けする

自分には不要でも 家族の誰かにとって捨てられないモノ。放っておいたらどんどん溜まってしまい、収納スペースがあふれてしまうかもしれません。

そんな時に役立つ考え方が「ゾーン分け」です。

共用する収納の場合、家族それぞれにここだけは何を収納してもOKという場所を設け、その中のモノは一切触らない、口出ししない、干渉しないルールをつくります。

そうすることで、自分のエリアという意識が生まれ、そこの中だけで自由にするようになります。
もし、その空間がキレイに収納されているときは家族を大げさに褒める。
そうすることで相手もうれしくなりキレイを持続するようにもなります。

ポイント③:熟成箱で一旦保留する

家の中の6割のモノは使っていないモノとも言われています。
「いつか使うかもしれない」「もらったモノだし捨てられない」そんなモノがみなさんの家にもあるのではないでしょうか?
これをすぐ捨てようと思っても中々勇気が出ません。

そんな時に有効な考え方が、「熟成箱」の考え方です。

今すぐには捨てられないものは一定期間熟成箱で保管するようにします。
熟成箱も定期的に整理する習慣をつけると、そこで取捨選択ができるようになります。

ポイント④:家の中のモノを一定に保つ意識を持つ

新しいモノを迎えたときに、古いモノも「まだ使える」と思って取っておいてませんでしょうか?

それが結果的に収納を圧迫してしまいます。
そうならないためには、

  • 家の中のモノの量のバランスを保つ
  • 入口があるように出口も設ける

という考えが必要になります。
使い切ったモノはお礼を言ってキレイに卒業させる。
そうすることで収納場所がパンパンにならず余裕を持たせることが大切です。

まとめ

いかがでしょうか?
整理整頓された家を実現するためには、現状の把握、将来の見通し、理想の暮らし方のイメージが重要です。

また、収納の使いやすさを考慮し、家族全員が使いやすい収納プランを立てることが大切になります。
住んでからも定期的にモノの見直し、家の中のモノの量を一定に保つことで、快適な生活空間を維持することができます。
セキスイハイム東海では、オーナー様の収納計画を含めた多くの建築実例を紹介しています。
また、当社の整理収納アドバイザーが建てた片付く家にするための方法を紹介している自宅紹介動画もございます。

県内の展示場でも様々な収納計画を展示していますのでぜひその目で確認してみてください。
ご来場お待ちしております。

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