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【実例集】ウォークインクローゼットの収納術やレイアウトを徹底解説します

最近の家には欠かせない存在となったウォークインクローゼット。

なんとなく、寝室に設置してみたものの使い勝手が悪い・・・といった失敗も聞かれます。
今回はセキスイハイムで建てられたお客様の実例をもとに設置場所検討のポイントや収納術について解説していきます。

ウォークインクローゼット(WIC)とは

ウォークインクローゼットとは読んで字のごとく、人が入るスペースを持った収納のことを指します。

「Walk in closet」 

の頭文字をとって間取り図などではWICと表記されることが多いです。

クローゼットとの違いは?

一般的にクローゼットと日本でいう場合は、衣服をしまう収納を指すことが多いようです。
子ども部屋などにある下記写真のようなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。

間取り図ではCLなどと書かれたりします。
本来は英語の「close」から派生した言葉で、閉じられた空間のことを言うようです。
なので、リビング内に書類や日用品をしまう場所もクローゼットですし、英語でWater closet と言えば、水を使う閉じられた空間なのでトイレを指します。

ですので、ウォークインクローゼットとはクローゼットの一種で、「人が入れる空間がある収納」と考えればよいです。

また最近はファミリークローゼットという、家族みんなの衣類をしまうクローゼットもあります。

ウォークインクローゼットでもあり、ファミリークローゼットでもある収納空間。
子供服からお父さんのネクタイ、スーツケースなど家族みんなの収納ですね。

ウォークインクローゼット(WIC)の設置場所や大きさは?

ウォークインクローゼットは冒頭に書いたように、主寝室の中に作られるケースが多いのですが、最近は様々な場所に作られることも増えてきました。
このあたりは皆さんの普段の生活スタイルがどうなのか、今後どんな生活を送りたいのか?をイメージして検討しましょう。

ウォークインクローゼットの設置場所は?

1.主寝室と合わせて設置する例

2階主寝室にウォークインクローゼットを設置した例を2つご紹介します。

主寝室からつながる空間で、1か所大きく設置したパターン。
ウォークインクローゼットと聞くとこのパターンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?

次は左右を区切り、別々の2か所のウォークインクローゼットとした例です。

2つに区切ってしまえば、夫婦での陣地争いが避けられるメリットがありますが、服をしまう場合には部屋に入ったり出たりしないといけないので、少し手間になる可能性があります。
また子供が小さく、みんなで一緒に主寝室で寝ているご家庭では、ご主人の仕事の終わりの時間が遅いご家庭だったりすると、コソコソと着替えをしなくてはいけないなどのデメリットもあります。

2.サンルームと併設する例

家事のなかでも、洗濯物と言えば家事の負担が大きい仕事のひとつです。
洗う⇒運ぶ⇒干す⇒畳む⇒仕舞うという家事動線の複雑さも負担が大きい要因となります。
サンルームやバルコニーなど「干す」と、ウォークインクローゼットへの「仕舞う」の動線が近いだけでもグッと洗濯物の負担が減ります。
またなるべく畳む必要のないものは、そのままハンガーラックにかけてしまえばさらに時短にもなります。

ウォークインクローゼットは扉が2枚あり、サンルームから主寝室まで通り抜けができるタイプもあります。
こういったものをウォークスルークローゼットなどと呼んだりもします。

3.洗面脱衣室と併設する例

次は洗面脱衣室とサンルームやバルコニーとウォークインクローゼットを併設した例です。
先ほどのサンルームだけよりもさらに家事動線は良くなり、洗う⇒運ぶ⇒干す⇒畳む⇒仕舞う すべての動作が1つのエリアで完結します。

効率の良さはメリットとなりますが、お風呂や洗面脱衣を1階に設置した場合、収納と干すためのスペースが必要となるために、1階の建築面積が大きくなってしまいます。
広々としたLDKを優先したいという方にはなかなか難しいかもしれません。

「サンルームと併設」パターンと「洗面脱衣室と併設」パターンの中間策として、洗濯機のスペースを2階に設置するという案もあります。
洗面や脱衣の際に濡れていない洗濯物を2階まで運び、2階で洗濯~仕舞うまでを完結させるという動線です。当社の社員もそのような動線にしていました。

社員邸のルームツアー動画で紹介していますのでぜひご覧ください。

4.1階にファミリークローゼットとして設置する例

当社の社員宅でも多いのがこの1階設置例です。

朝起きて、ご飯を食べて支度をし、着替えて出ていくという動線を考えたときに、着替えのために2階にいくというのが大変なので、朝の支度は1階で完結させたいという方におすすめです。

普段の仕事着や子供の制服など良く使うものは1階に。
土日の衣類や普段着ることがないものは2階へとメリハリをつけることで生活がぐっと便利になります。
ただし、このパターンも1階に収納スペースを設けるため、LDKなど1階の他の空間を圧迫するデメリットがあります。
最近では平屋が人気ですが、1階ですべてが完結するというのは、動線を考えると同じように効率的に暮らせそうですね。

ウォークインクローゼットの大きさの目安は?

ウォークインクローゼットの大きさはどの程度必要なのでしょうか。
1人2畳分は必要だ、3畳が一般的だ、など様々な意見があります。また、収納スペースは取れるだけたくさん取っておいて損はないという意見があれば、物を置いておくスペースにお金をかけるのはもったいない、必要なものを取捨選択しながら、なるべく最小限のスペースにするべきだというような意見の対立も見られます。
つまり、答えがありません。
服やスニーカーを集めるのが好きな着道楽な方と、服を選ぶという日々の無駄な決断をしたくない、いつも同じシンプルな服しか着ないという人では、必要な大きさが変わってきますし、仕事も作業着を着用される方と、営業マンのように毎日スーツで出社する方とでは、仕事着用のスペースも違ってきます。

当然大は小を兼ねるという意味では、たくさん収納を作っておくことで困ることはないかもしれません。しかしその分家の大きさは大きくなるので、建築費は余計にかかるというデメリットは生じます。
また、畳数と言っても形とドアの組み合わせによっては同じ畳数でも収納力に差が出ます。

大きさ別収納力の目安

バー(ハンガーラック)の幅と服の厚みを掛けて考えます。

服の種類

シャツ類

スカート類

ジャケット類

スーツ・コート類

厚み

約3㎝

約5㎝

約7~8㎝

約10㎝

・Tシャツ類 30枚 30×3㎝=90㎝
・Yシャツ類 10枚 10×3㎝=30㎝
・スーツ 10着 10×10㎝=100㎝
・コート 2着  2×10㎝=20㎝
 合計240㎝

というようにざっくりと計算してみても良いかもしれません。
ただし、スーツの収納の仕方がスーツとパンツを分けたりする場合はもう少し幅が必要だったりします。自分が持っている服を取捨選択し、新居にもっていく予定のものをピックアップしてご自身がどの程度の収納が必要のか考えてみると、大きな失敗はなくなるかと思います。

【実例】ウォークインクローゼットの収納術

では、実際に入居者の皆さんの収納術を見ていきましょう。

鏡を設置してその場でコーディネート確認ができる

ウォークインスペースの醍醐味は、なかに入って着替えたり作業ができたりするところ。
服を選びながらその場でコーディネートが確認できると便利ですね。

ハンガーにかけた服の高さを揃えていい感じに棚を設置

服の種類

シャツ類

スカート類

ジャケット類

コート類

高さ

約90㎝

約110㎝

約100㎝

約140㎝

建築実例集を見ていると、ハンガーの下には引き出し収納を設置されているパターンが多く見受けられます。高さが同じものをまとめて収納することで、その下の空間の使い勝手がよくなります。

ハンガーだけでなく、造り付けの棚で小物をうまく収納

アクセサリーやバッグなど良く使うものはとりやすいところに置いておきたいものです。
ハンガー収納の上にも上棚の空間があるものの、高くて出し入れしにくいケースもありますので注意が必要です。

思い切ってすべて棚にして、「畳む」収納で、収納力UP作戦もありです。

扉を省略してコストカット&省エネ

扉を省略することで、扉設置費用のコスト削減になります。
扉をわざわざ開けて閉めるという動作も不要になるため、省エネです。
また、真冬や真夏は居室と同じ温度となるため着替えの際に快適になります。

主寝室と一体化してしまえば、主寝室も開放感ある空間になります。

換気と窓にも気を使う

  • 久々にバッグを出してみたらカビていた・・・
  • 日が当たって服の一部が焼けてしまった・・・

このあたりは注意が必要です。
特に、洗面脱衣室、お風呂近くにクローゼットを設置する場合はしっかりとした換気計画が必要です。

赤丸で囲った部分は24時間換気(第一種換気)の設備の1部です。

日焼けについても、窓を安易に設置する前に自分たちには必要か考えてみると良いでしょう。
ただし窓があることで、昼間明るくなることや圧迫感は軽減できます。

遊び心で楽しい収納に

収納というと無味乾燥な空間になりがちですが、少し壁紙など工夫してみると楽しい空間にもなります。ガラス張りの収納などは何を飾ってもカッコよくなりそうですね!

いかがでしたでしょうか?クローゼット1つ取ってもなかなか奥が深いですね。
皆様の住宅計画の参考になれば幸いです。

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